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【名作】Netflixで『怪物の木こり』観ましたー。(ネタバレなし)
はじめに
Netflixで亀梨和也さん主演の『怪物の木こり』観ましたー。昨年公開された観たい映画の中で観に行けなかった作品だったので、早速鑑賞しました。
事前に、殺人鬼同士のバトル映画という情報を得ていたので亀梨くんのカッコよさとスプラッタを堪能する目的で気楽に視聴したのですが、実際観てみたら重いテーマがいくつも散りばめられた学びの深い作品でした。記録したいと思います。
個人的な評価
ストーリー A
脚本 A+
構成・演出 A+
俳優 S+
思想 A+
音楽 A
バランス B+
総合 A+
S→人生に深く刻まれる満足
A→大変に感動した
B→よかった
C→個人的にイマイチ
内容前半のあらすじ
弁護士の二宮彰(亀梨和也さん)は、目的のためには殺人すらも厭わないサイコパスで、人生で邪魔な人間を何人も殺害して生きてきました。
ある日彼は、斧を振り回す怪物覆面をした連続殺人鬼に襲われます。その殺人鬼は殺害後、ターゲットの頭蓋骨を叩き割って脳を奪う異常な特徴がありました。二宮も斧を投げつけられ負傷しますが、一命を取り留め、犯人へ報復を決意します。
二宮は治療の際のCT検査で、自分の脳にチップが埋まっていることを知ります。この世界の医療では、過去に手足の麻痺を治す目的で脳チップの開発がされており、技術が進んで人の感情を制御するためにも使われ始めていました。
しかし、その移植手術が犯罪者などに同意なく行われたこと、術後に脳に問題が発生したことから、現在は脳チップは使用禁止されています。
二宮の脳チップは倫理や共感を司る扁桃体部位周辺に移植されていました。二宮の友人で、同じサイコパスの脳外科医・杉谷九郎(染谷将太さん)は、二宮の親がサイコパス由来の異常行動を治そうとして無断で手術したのかもしれない、と推測します。
実は、二宮は児童養護施設の前に遺棄された捨て子で、連続殺人鬼に殺害された人たちも児童養護施設出身者であるという共通点がありました。
そんな中で、二宮はふたたび怪物覆面の連続殺人鬼に襲われます。状況から、二宮は犯人の目的が脳チップであると確信します。はたして、犯人は一体誰なのでしょうか。また、その目的は脳チップの奪取なのでしょうか。
感想
サイコパスをテーマにしている本作。サイコパスな犯罪者を通して、人間にとって良心や共感とは何なのか?を徹底して描いています。自分さえよければいい、という考え方は一時的に得したように思えたとしても、最も自分を粗末にする人生だと思います。自分以上に大切なものがない、という人生の哀しさを突きつけられる作品でした。
また、都合の悪いことから逃げることができても、自分自身から逃げることはできず、仮にきっかけは自分のせいではなかったとしても、その後自分の身に起きたことは自分が引き受けて責任をとることになる…という現実を学ぶことができました。
人生は自分ひとりのものではなく、肉体を授け育ててくれた両親、支えてくれる家族やパートナーや友人、まともな生活を送れるよう社会という共同体を構成し奉仕するすべての人々への感謝に繋がる映画でした。