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【大和魂】11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち【感動】

はじめに prime videoで『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』が見放題になっていたので久しぶりに鑑賞しました。10年以上前に視聴済みなのですが、圧倒的に感動しました。日本のことを本当に思って、自分の命すら躊躇いなく犠牲にする方々がかつてこの国に本当に存在したんだな…と、度肝を抜かれる作品です。  私が三島由紀夫を知ったのは高校生のときで、人づてに「右翼」「ホモ」「切腹」という属性情報を知らされ、当初はあまりいい印象を持っていませんでした。  しかし、自分

    • 寛容の檻

      その男は、多様性を声高に叫ぶ街で育った。街の人々は、肌の色や信仰、愛の形を問わず、すべての「違い」を尊重すると豪語していた。男もまた、それに疑問を抱くことなく育った。 しかし、ある日、男は異なる考えを持つ者に出会う。それは、多様性を掲げる者たちに真っ向から反対する者たちだった。彼らは、ひとつの思想だけを信じ、他の考えを断固として拒絶していた。彼らは口々に叫ぶ。「この街の偽りの多様性は我々を否定している。多様性を認めるというなら、我々のような多様性も認めるべきだ!」 男は混

      • 脳髄に響く残響

        部屋の中にはゲームのコントローラーが無造作に転がっている。モニターの光は彼の顔を青白く照らし出し、瞳の奥で絶え間なく流れるデジタルの世界が、まるで現実のすべてを飲み込んでいくように錯覚させる。もう何時間、いや何日、彼はこのゲームの前に座り続けているのだろうか。頭の中には重く鈍い痛みがあり、それが前頭葉に特に集中しているのが感じられた。 「疲れた……」 声に出した言葉は、まるで他人のもののように空虚だった。しかし、コントローラーを手放すことはできない。ゲームの中での勝利、敵

        • ゴキブリ食べました

          夜中に目が覚めた。寝汗でシャツが肌に張り付き、喉が渇いている。時計を見ると午前二時を少し過ぎたところだ。トイレに行ってから水を飲もう。そう思ってベッドからゆっくりと体を起こす。足元に注意を払いながら、薄暗い廊下を歩き出した。 廊下の電気をつけずに進んでいると、視界の端に何かが動いたような気がした。嫌な予感がして立ち止まる。闇に目を凝らすと、そこには――黒い影が床を這っていた。 「ゴキブリ……?」 言葉を口にするより先に、その存在を本能的に理解した。嫌悪感が背筋を駆け上が

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          9本

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          電力のジレンマ

           東北地方の太平洋岸に位置する、かつて漁業で栄えた小さな町。過疎化が進むこの町には、今や原子力発電所が雇用の中心となっていた。発電所の建設によって、かつての寂れた商店街にも人々の活気が戻り、町全体が活性化し始めている。そんな状況の中で行われる市民集会では、原子力発電所の増設についての議論が白熱していた。  会場は町の集会所。木造の古い建物で、歴史を感じさせるその場所に町民たちが集まっていた。前列には発電所の関係者や、町の振興を担当する役人たちが陣取り、その隣に科学者や電力会

          電力のジレンマ

          幸せそうな嘘

          高橋信也は、東京大学を卒業したエリートだ。彼のキャリアは、同級生たちから見ればまさに「成功」の一言に尽きる。卒業後、官僚として省庁に入省し、数々の重要な政策に携わってきた。年収も高く、スーツに身を包んだ姿は多くの若者の憧れである。しかし、信也自身は、ある疑念を抱えていた。それは「果たして、自分は幸せなのか?」という問いだった。 ある日、後輩の東大生から食事に誘われた。彼は、就職活動の真っ只中にあり、官僚として働く信也の話をぜひ聞きたいという。後輩は目を輝かせ、尊敬の眼差しで

          幸せそうな嘘

          威勢のいい者たち

          松井はいつもの喫茶店で、友人の坂本とコーヒーを啜りながら、世間話に興じていた。ある政治家の演説が話題になり、松井の表情は少し曇った。 「僕ね、威勢のいいこと言う人が苦手やねん。そういう人に限っていざ本当に有事になったら真っ先に逃げよるよ」と、松井はカップを置きながら言った。 坂本は苦笑しつつ、「まあ、そういうこともあるかもね。けど、なんでそう思うの?」と尋ねる。松井は少し考え込んでから、昔の出来事を思い出すかのように話し始めた。 「あれは、トランプが大統領のときに銃撃さ

          威勢のいい者たち

          ローズステークス

          ローズステークス(G2)の予想をお届けします。今年は15頭立ての芝2000m戦。注目の一戦になりそうです。 まず、オッズを見る限り**レガレイラ(15番)**が1.7倍と圧倒的な人気を集めています。最近のレース内容を見ても、その実力は一目瞭然。調教でも良い動きを見せているため、今回も軸として信頼できそうです。2000mという距離も問題なく、持ち前のスピードとスタミナで、ゴール前の激戦を制する可能性が高いでしょう。 対抗には、オッズ5.1倍の**クイーンズウォーク(2番)*

          ローズステークス

          動かぬ車、動く心

          四車線道路のど真ん中で、車が急に動かなくなった。 「まさか、こんな場所で…」 ハンドルを握り締めた彼女の額には、汗が滲んでいた。朝のラッシュ時、車の流れは止まることなく彼女を取り囲んでいる。クラクションが鳴り響き、苛立ちを増していく後続車の運転手たち。だが、エンジンはうんともすんとも言わない。 「どうしよう…」 彼女は深呼吸をし、まずハザードランプを点けた。安全を確保するためにできることは、それくらいしか思いつかない。それでも何かをしているという実感が、わずかな安心感

          動かぬ車、動く心

          虚像に映る夜

          「またかよ…」 主人公はスマホの画面を見つめ、ため息をついた。SNS上で誰かが失敗して叩かれている。無名の人物が突然有名になるきっかけの一つだ。落ちた者を嘲笑し、盛り上がる群衆。それに便乗しながら、彼も指を動かしていた。 「滑ったやつ、バカだな。気をつけろっての」 言葉を打ち込むと、すぐに「いいね」が押された。満足感は一瞬で、すぐに虚しさが心に広がる。どれだけ他人を叩いても、何も変わらない。画面の向こうには自分とは無関係の人間がいるだけだ。 「俺ってさ、何して

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          新しい家族のかたち

          「結婚するって決めたの、私たち。」 リビングのソファに座って、あやかが唐突に言った。私は一瞬、何を言われたのか理解できず、目をぱちくりと瞬かせる。 「誰と?」と、つい口にしてしまう。けれど、あやかの表情を見ると、そんな質問が失礼だとすぐに気づいた。彼女の隣に座る沙織が、ほんの少し苦笑いを浮かべているのが見えた。 「もちろん、沙織とだよ」と、あやかが答える。まるで当たり前のことを話しているような口調だったが、私の中ではすぐに理解が追いつかなかった。 「でも、同性婚はまだ

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          幼稚な食事

          週末の昼下がり、俺たちは何もすることがなく、ただダラダラとソファで過ごしていた。テレビの音が心地よい背景音となり、二人の間に特に会話はなかった。今日の昼ご飯は、彼女が作った手作りのフライドポテトと市販のスイーツ。俺はリモコンをいじりながら、テーブルの上に積まれたポテトを無意識に手に取っていた。 「ねえ、最近思うんだけどさ」と、彼女が急に話しかけてきた。俺は少し怯むように顔を上げる。 「ん?何だよ?」 彼女は俺をじっと見つめ、言いにくそうな表情を浮かべている。俺は妙に緊張

          幼稚な食事

          親として子供にできること

          子供が目の前で遊んでいる。無邪気な笑顔を見せるたびに、私はふと考える。彼を本当に「育てた」のだろうか?それとも、勝手に育ってしまったのではないかと。 植物を育てるように、子供も世話をしていれば自然に成長するものだと思っていた。種を植え、水をやり、太陽の下に置いておけば、いつかは根を張り、茎を伸ばす。しかし、植物はただ植えただけではまともに育たない。必要なのは手入れ、土壌の調整、害虫の駆除、適度な水やり、愛情のかけ方まで。 私は本当に、その「手入れ」をしてきたのだろうか?仕

          親として子供にできること

          心の中の活字

          俺は、他人の顔を見ると、その人の思考が文字になって浮かぶ。嫌になるほどくっきりと。例えば、クラスの中で一番可愛いと思われてる田中美咲。彼女が教室に入ってきた瞬間、俺の視界に浮かぶのは「今日のリップ、色がちょっと合わないかも」とか「昨日の夜、部屋片付けておけばよかったな」。そんなことが、まるで教科書の一文みたいにくっきりと見える。 俺は顔を見てしまった。もう遅い。誰の思考でも読める。教師だろうが、同級生だろうが、みんなの考えてることは、俺の前では丸裸だ。それも相手の本音の部分

          心の中の活字

          ママコチャ…

          セントウルステークスで注目されているのは、やはり**ママコチャ**です。現在のオッズでも見られる通り、彼女は9.5倍と高めの単勝オッズを持ちながら、三連複でも3.5-4.4倍という堅実な評価を受けています。この背景には、彼女の持ち前のスピードとスタミナ、そしてここ最近の安定したレースパフォーマンスがあるでしょう。 **ママコチャの強み** - **経験と安定感**: ママコチャは過去数レースで堅実な走りを見せており、特にスプリント戦においては彼女のスピードと持久力が他の馬

          ママコチャ…

          ニつの声

          秋子は毎朝、同じ公園のベンチに座ることを日課にしていた。手にした本は英語の詩集。彼女は、優雅にページをめくりながら、行き交う人々を眺める。日本語で考え、英語で感じる。この二つの声が、彼女の心の中で絶え間なくささやき続ける。 秋子が英語を学び始めたのは、まだ幼い頃のことだった。父親が仕事で外国に長期滞在することになり、家族で共に渡った。言葉が違うというだけで、目に映る世界が全く異なって見えることを知ったのはその時だった。言葉が開く扉の向こうには、無限の可能性が広がっていた。