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Netflixで『飛べない風船』観ましたー。
はじめに
Netflixで配信が始まった『飛べない風船』鑑賞完了しましたー。平成30年7月に発生した豪雨による土砂災害の教訓をテーマに盛り込んだ本作。
当初の視聴の動機は、主演が『Winny』の東出昌大さんで、他にも『ドライブマイカー』の三浦透子さん、『深夜食堂』の小林薫さんなど、好きな俳優さんばかり出演されていたためでした。
タイトルの”飛べない風船”とは何を意味するのか?という点を念頭に置いて予想しながら鑑賞しました。個人的に学びの多い作品に思えましたので、記録していきたいと思います。
個人的な評価
ストーリー B
脚本 B+
構成・演出 S
俳優 S+
思想 A
音楽 A
バランス B+
総合 A
S→人生に深く刻まれる満足
A→大変に感動した
B→よかった
C→個人的にイマイチ
内容のあらすじ(設定バレあり)
内容的には、特に明示されるわけではないのですが、観続けているうちに、どうやら舞台は瀬戸内海上の広島県の島で、漁師をして生計を立てている島民の生活を描いている作品と分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1714050919324-er0z0Zx587.png?width=1200)
村田憲二(東出昌大さん)は、豪雨による土砂災害で妻子を亡くし、その災害の際に妻子を救出しようと無理をして、片脚を引きずって歩く後遺症を負った漁師の男性です。以前は明るい性格でしたが、妻子を亡くして以来心に深いトラウマを負い、塞ぎ込む生活を送っています。
具体的には、毎日夜に妻と息子の思い出のビデオを鑑賞し、自分のせいで妻と息子は亡くなったと自分を責め続けることで、彼女らを忘れないように自分を戒めて生きています。
また、庭の物干し竿に常に黄色い風船を目印のように結びつけています。
一方、小島凛子(三浦透子さん)は、夢を叶えて東京で教師をしていましたが、鬱病を発症して教師を辞めて、故郷であるこの島に戻ってきたところでした。
凛子は母(原日出子さん)をガンで亡くし、父(小林薫さん)も病に伏せがちになっていました。
本作は、瀬戸内海の島を舞台に、豪雨で妻子を失いトラウマを抱えて生きる男性と、仕事に挫折し夢破れて島に帰ってきた女性の、心の交流と立ち直りを描いています。
感想
作品の雰囲気的には、三浦透子さんが出演されてるせいかもしれませんが、心に傷を抱えた男女の人生交差点といった映画のため、ドライブマイカーに似ているように思えました。また、東出昌大さんはプライベートで離婚されていますが、実際の元妻の杏さんとお子さんに向けた思いを乗せて演技されてるようにしか見えず、圧倒されました。
飛べない風船に関してですが、色が黄色なことから、高倉健さん主演、武田鉄矢さん、桃井かおりさん出演の、『幸福の黄色いハンカチ(1977)』を想起された方も多いのではないでしょうか。
私はその当時まだ生まれてなかったのですが、数年前にアニメ『エスパー魔美』第21話の陰木さんの無言電話嫌がらせの回で、幸福の黄色いハンカチを知り視聴しました。大変感動しました。(↓めっちゃ心に衝撃受けるのでよかったら観てください…)
少し脱線してしまいましたが、この作品の主張はおそらく以下のとおりではないかと思いました。いい映画でした。
あなたのその悲しみは、誰かを本気で愛した何よりの証ー。