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【小説】 ディスカッション、にゃ 最終話

最終話

「そろそろ帰ります」僕が土管から立ち上がって言った。

「そうかい。とても楽しかったよ。佐伯、ありがとう」猫が言った。

「いえ、こちらこそ。とてもとても面白かったです」僕は本心からそう言った。


「また、会えますかね」立ち去る直前、僕が不安になって言った。

「どうだろうな。会える運命なら会えるし、会えない運命なら無理だろう」猫は少し考えるようにそう言った。

「だけど高確率で会えると思うよ。私は木下との約束があるからこの街に居続ける」
「佐伯がこの街を離れないなら、きっとまた会えるだろう」


「そうですか。また、会える日を楽しみにしています」僕は少しだけ安心して、笑顔で言う。

「私もだ、佐伯。その前に木下と再会したら君の事を話しておくよ」

「ありがとうございます、是非」僕はそう言って頭を下げた。
 



「それではさようなら。きっとまた、どこがで」僕が言う。

「ああ。またな、佐伯」猫はそう言うと、可愛らしく喉を鳴らしてくれた。
 
 
 

 


帰り道、他の猫とも話せるのか確かめたかったが、残念ながら野良猫と遭遇する事はなかった。


明くる日、僕は猫との会話能力の有無を調べるために近くのペットショップに行った。もし、いろんな猫と話せるようになったなら、どんな内容のお話をしようかと考えながら向かった。
 


だけど、猫の鳴き声はにゃーとした聞こえなかった。
 
 

どうやら僕の力は限定的なものだったらしい。それがあの時間だけの能力なのか、それともあの猫限定の力だったのか。
 
 
確かめる為に猫と話したあの空き地に何度も足を運んだが、結局猫はそれから一度も姿を現さなかった。








最終話までお読みいただきありがとうございます!
このお話はここでおしまいです!

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