前回、卒園式の発表説明に任命された話をした。 本番について記しておきたい。 まず、最初に言っておきたいことは、卒園式までの出来事だ。 覚えているのは、私は派手に体調を崩した。 どういう病気かは覚えていない。 確か、腹痛がひどかったように思う。 母は私の仮病を見破るのが得意だった。そんな母が幼稚園を休ませてくれたのだから、実際になんらかの症状があったのだと思う。 今から考えたら、原因は明らかだ。 きっと、卒園式の発表のプレッシャーで体調を崩してしまったのだ。
幼稚園年長の話しをもう一つ。 私の幼稚園編最後にして最大の試練の話しをしようと思う。 これはいつの時期か明確に覚えている。 年長の2月。 つまり、卒園する1ヶ月前だ。 例によって私は紗希と遊んでいた。 珍しく鉄棒のあたりに居たと思う。 多分、お昼休みとか、そういった時間だったはずだ。運動場には年少から年長までが各々好きな場所で遊んでいた。 紗希は鉄棒が得意だったが、私は苦手というか、逆上がりができなかった。 だから、紗希は隣でぐるぐる回っていて、私は鉄棒に両
流行り病で更新が滞ってしまった。 申し訳ない。 幼稚園年長について語ろう。 物心がつくのが遅かった私だけど、年中までと違って、年長はかなり具体的な記憶が増えてくる。 この違いは私だけではなく、年中から年長に上がることは、それまでとは微妙に意味合いが違った気がする。 年長といえば、通っている幼稚園の中で最年長だ。ただの5歳だが、年中、年少というちびっこ達の、お兄さんやお姉さんになっていく。 面白いもので、側から見ていれば全員同じ幼稚園児なのに、意識は全然違っていた。
さて、幼稚園年中編に入ろう。 と、いっても。 実は年少よりも今の私に近いはずの年中だが、記憶はほとんど0だ。 理由は分からない。 無理矢理解釈するなら、私が幼稚園の生活になれたのではないだろうか。 内気な私にとって、初めての幼稚園はとても大変で興奮の連続だったが。 1年以上もいたら流石に慣れる。 毎日の刺激もなくなっていくだろう。 だから、このnoteを書くにあたって、一生懸命年中の記憶を掘り起こした。 そして、一つだけ、明らかに年中の時の記憶で思い出したエ
前回、幼稚園年少の記憶について語った。 普通なら、幼稚園年中や年長の話に飛んだり、小学生のエピソードを語るべきだろう。 しかし、この自己紹介は自己の紹介という名目の元、私が幼少期より感じたことや印象に残った出来事、人生の岐路での選択や戦いを記録するものだ。 もっと言うと、最終的な目的は自己分析とその先にある夢を叶えるための研鑽に活かすことだ。 なので、好き勝手に書いていこうと思う。 と、いうことで。 今回は、幼稚園年少編、その2だ。 その前に。 一つだけ前置き
幼稚園で印象的な出来事と言えば、花一匁がある。 恐らく全国的にポピュラーな遊びだと思うので、説明は必要ないだろう。 どのくらいの時期か覚えていないが、あれをクラス全員で行うことになった。 通常は10人程度、5人、5人に分かれるぐらいだと思う。だけど、何を思ったのか、私たちは30人、15人15人であれを行なった。 多分、それらの遊びは割と行われていたんじゃないだろうか、と思う。 例えばかけっことか、鬼ごっことか、かくれんぼとか。 ほとんど記憶にないけど、幼稚園は、小
前回は最古の記憶について語った。 今日はその少し後について話したいと思う。 と言うのも。 久しぶりにnoteを更新しようと思い立った時、幼少期から覚えている事柄について書こうと思ったのだ。 どうしてそう思ったのかという理由は、新卒での就職活動を行なっていた時まで遡ることになる。 就職活動を行なっていた時に、幼少期から印象に残っていることを書き連ねることで、自己分析を行うという手法について学んだ。 おそらく何かの書籍だったと思う。その本曰く、小中高大で覚えてる記憶が
自己紹介をしたいんですけど…。 どうも私は自己紹介なるものがとても苦手で。 私は異様なほど人の目を気にするタイプなんですが、それゆえ注目を集める行為が苦手なんですよ。 みんなが私の言葉に注視していると意識すると、頭が真っ白になっちゃいます。 加えて自己の表現もへたっぴです。 なんか、変な感じで相手の気持ちとか考えてちゃうんですよ。 例えば、好きなものとか趣味とか言うのって割とポピュラーな自己紹介だと思うんですけど。 関係性ができたら色々言えますけど、相手が何考えて
不定期でnoteを更新しようと思ったので色々書いていきます。
エピローグ 「私、お花とか詳しくないんだけど」高木さんが困ったように言った。 「俺も知らないよ。人生で初めて買う」少年強盗、改め橋本叶くんが言った。 「お店の人にお願いしましょうか」僕が言った。 事件から一ヶ月が経った。 あっという間の一ヶ月だった。 事件はワイドショーで幾度となく流されていた。 あの時、居合わせた客の一人が記者だったらしい。 その人がネットで記事を書いてしまった。 勿論名前はぼかされていたが、職員の高木さんと僕はあっという間の特定だ。
第7話 本当にいた。 警察が。 物凄い数。 銃を持って包囲してある。 ここまでは想像してなかったので正直驚いた。 高木さんの通報を重くみて、慎重に来てくれたんだろう。 僕は警察に目を合わさずに開錠をする。 手を必要以上に震わせて、佳境であることを伝える。 これで伝わってくれたらいいのだけど。 そのままカーテンから離れる。 「よっしゃ。そしたら人質交換やな。ちょっと移動しよか」そう言うと、おじさん強盗は首に包丁をあてたまま女性強盗ごと移動する。 自動ドア
それから、たった3分程度で実行に移行する。 作戦の細部を詰めたかったが、いかんせん時間がない。 今にも奥に引っ込んでた強盗がお金を持って、田代支店長を人質に飛び出してくるかもしれない。 本当に急ピッチで各々必要な情報を共有する。 女性強盗を倒せること、外に警察がいること、相手のライフルが張りぼてであること…。 たくさんの希望的観測で動くしかないが、田代支店長を救うのはこれしかない。 「じゃあいきますね」僕が小声で合図する。 極度の緊張で心臓が痛かった。 「待て
第5話 『強盗です、奥に行っててください』 確かに僕は高木さんに言った。 でも今強盗を働いているこのプロたちのことではない。 目の前にいる少年強盗のことだ。 僕の話を聞いて、高木さんは警察に通報した。 その後でプロの強盗に占拠された。 なんて事だ。 「じゃあ、もう警察すぐそこまで来てるんですか?」僕が高木さんに尋ねた。サイレンとか聞こえてきたら田代支店長が殺されてしまう。 「分からないけど、犯人を刺激されたら困るからサイレンは鳴らさないでくださいとは言ってお
第4話 明らかにプロである女性強盗に指示に従った僕らは、一箇所に固められて座っていた。 成り行きで、少年強盗とおじさん強盗、僕と銀行員の高木さんが、偶々近くに座っている。 「さて、どうしたもんかなぁ」おじさん強盗が言った。 「どうしたら、って。じっとしててくださいよ」僕が小声で言った。 「せやけど、同業者やで?倒さなあかんやろ」おじさん強盗が言った。 僕は耳を疑った。 「倒す?どうして?」 「兄ちゃんにはまだ分からんかもしれんけど、男には退かれへんときがある
第3話 「え?え?え?」僕は本日最大のパニックになっていった。 1日でそんなに強盗が来ることあるか? なにか、政府のヤバい秘密でも金庫に仕舞われているのか? 僕はそんな事を思った。 映画でよくある展開だ。 店内には、郵便局のお客さんと銀行のお客さんが、自称強盗の二人と合わせて10名ほどいた。 全員が固まっていた。 さっきの女性が使用したのはどう考えても銃だ。 日本で普通に暮らしていたらまず見かけることはない。 「職員は全員カウンターから出なさい。郵便局も銀
第2話 強盗少年はなにやら他のお客さんと揉めている様だった。 「おい、兄ちゃん。先並んでたん、俺やろ?せやったら俺の方が先行くんが普通なんちゃうんか?」 大きな声に驚いて見ると、さっきの強盗少年が絡まれていた。 強盗少年に何やら罵声を浴びせているのは黒い野球帽にサングラス、そしてマスクをしている男だ。年齢はちょっと分かりづらいが、40代、といったところか。 少年よりよっぽどこっちの人の方が強盗っぽい。 強盗少年も負けじと言い返す。 「俺は間違って並んだんだ。本来