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日本語は難しい?使い方間違っていませんか?Vol.6「敷居が高い(しきいがたかい)」
「敷居が高い」は本来「不義理や面目のないことがあって、その人の家に行きにくい」の意味。
【間違った意味】
1:高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい
2:相手に不義理などをしてしまい、行きにくい
3:1と2の両方の意味がある
正解は2.ですが、実はこの言葉、文化庁の『国語に関する世論調査』
(平成20年度、少し古いですが)で、67.9%もの日本人が正しく理解できて
いないことが判明した、大変間違いやすい言葉なのです!
年代差が大きく、16歳~19歳、20歳代、30歳代では、7割以上が新しい意味
で答えている一方で、50歳代、60歳以上では、5割以上が伝統的な意味で答えています。
「あのお店は高級店だから、自分には身の丈が合わなくて入りにくい」という意味では、本来は使えません。
「敷居が高い」の新しい意味は、若い世代を中心にすでに定着してきており、放送で使ってはいけないとは言えません。ただし、伝統的な使い方ではないこと、また年代によってとらえる意味が違う場合があることを踏まえて、使う場面を選ぶ必要があります。
どうやらこの日本語の意味合いも確定出来ていませんでした。
どうにも伝統芸能などに対し「敷居が高くて近寄れない」的に使ってきました。
第二次世界大戦よりも前の時代を描くようなドラマでは、伝統的な意味で
「敷居が高い」を使ったほうがよさそうです。
「敷居が低い」も同様です。新しく使われるようになった表現で、この表現自体の使用が1970年以前には見当たりません。
使うときには時代設定や人物設定などを考える必要があります。
時代と共に意味合いが変わってきているものに関しては、本当に扱いが難しい。
よしんば国語辞典として正しい使い方をしても読み手がどこまで理解できるか、如何なる解釈をするかで大きく変わって来ます。
TPOをわきまえた使い方が望まれるのでは・・・伝わらなければ意味がないので!
正しく学びつつも時代の変遷も知るべしですね。