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読書記録 『中学生からの大学講義1 なんのために「学ぶ」のか』桐光学園編,ちくまプリマー新書編集部編

読みやすさ:★★★★
わかりやすさ:★★★★

読了後に探究したくなるかも。

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この本は、じっくり考える。自分で考えることの至福を味わえます。
しかも一大テーマについて、たくさん考え続けた人の易しい言葉をつたいながら

面白かった~!一緒に考えながら読めて、読み初めから最後まで脳が煌きました(笑)
ものすごい脳トレになりました。

本書では、「何のために学ぶのか」「賢いとはなにか」「生きる意味は」など誰もが考えるような一大テーマを各界の権威が取り上げています。
しかも、短く簡潔に書かれているので分かりやすいです。
それにも関わらず、読み終わる頃には、頭の中に考える幅がふわ~っと広がっていました。

この本は、上記の大テーマについて、考えてみたものの答えを出せず、
よくわからないまま頭の中で、ぼんやりと悪か無味か、はたまたウン十年の長い年月放置していた私に、考える方向のヒントを与えてくれました。

余談ですが、著者のおススメの本のコーナーも一読してみたくなるものばかりです。

簡単に知識として手に入るビジネス書のスキルは変化する今の時代に必要。
だけどまず、根っこを強く広く張らねば!と思った一冊です。

では、最後に本書の中で一番心に残った文章を。

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■鷲田清一氏

p196 ジグザグに考える知的体力

自分自身の問題や世の中に起こる出来事は、理由や意味がわからないものがほとんどだ。
また、科学の極限的な問題や社会生活で重要な問題、生きる上で重要な問題というのは、殆どが複数の解をもっていたり、正解が一つもなかったりそもそも答えがない、というものばかりだ。
だから、自分の持っている狭い枠組みの中で無理やり解釈して、わかった気になっても何も解決しないし、とても危ない。
必要なのはわからないことでもこれは大事、としっかり自分で受け止めて、わからないままにずっと持ち続けることだ。

そして何度も体当りして痛い思いをして、問題に正確に対処するすべを身に着けよう。
「頭がいい」と「賢い」とはなんの関係もない。
ジグザクに色々な補助線を立てて誠実に考え続ける「賢い」人になって欲しいと心から願っている。


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