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#2 超覚寺(広島市中区)-People
お寺をめぐるブログ「テンぷら」。今回は、広島市中区の「超覚寺」さんにおじゃましました。にぎやかな街中にありながら、人々の心にそっと寄り添うお寺です。
ーお寺の方の自己紹介をお願いします。
住職の和田隆恩(わだりゅうおん)と申します。京都の一般家庭に生まれ育ちましたが、30歳で脱サラしてお坊さんになりました。超覚寺は戦争で門徒さんをはじめあらゆるものを失いましたが、そうした寺を支える力の少ない分、さまざまな活動に取り組んでいます。今は主にグリーフケア(悲しみに寄り添う活動)に力を入れています。
関西出身ですが、広島に来てカープ観戦をするようになりました。カープデザインの赤い輪袈裟は、法衣屋さんに頼んで作ってもらいました。
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ー好きな仏教の教えは何でしょう。
諸行無常。私はこの言葉を「気にしない」と受け止めています。僧侶になる前はサラリーマンをしていましたが、いろんなことを気にしすぎて辛くなることがありました。でも、仏教を学んで「諸行無常」ーいずれすべて変わっていくーことを知り、そんなに気にする必要はないんだと思えるようになりました。気にしないようにしていたら、気にならなくなるものです。仏教をうまく取り入れれば、より生きやすくなるのではないでしょうか。
ーお寺ってどんな場所だと思いますか?
グリーフケアの場だと思っています。グリーフケアは、一般には遺族ケアと思われがちですが、それだけではありません。grief(グリーフ)は「深い悲しみ」を意味し、その方にとって悲しいと思うことであればケアの対象になります。葬式や法事のおつとめはもちろん、超覚寺では分かち合いの場を作ったり悩み相談を受けたりしています。その背後には阿弥陀如来という絶対的な存在があり、私が悲しみを受け止めつつも、最後は仏さまにお任せしています。
ーこれからどんなお寺にしていきたいですか。
現状のグリーフケアを中心としたお寺を続けていきたいですね。ここのお寺は昔ながらの法務の割合は少なく、数少ないご門徒さんや新たにご縁のできた方々の純粋なお布施でほとんど成り立っています。そのためにも、私自身が僧侶として「安心して仏さまにお任せする」生き方を示していきたいと思っています。
超覚寺(真宗大谷派)
【住所】広島県広島市中区八丁堀5-2
【電話】082‐221‐1234
【SNS】超覚寺Facebook 超覚寺Instagram
【Web】超覚寺ホームページ
【ほか】まいてら(お寺紹介サイト)
「お寺の広報部【てとら】」