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【随筆】高校1年は いじけ虫、本の虫
いきなりだけど、
女子高に入ったばかりの1年生の私は、いじけていた。
きっかけは、1年生になって、
すぐにおこなった2泊3日のオリエンテーションに参加出来ない、と言われたから。
私は持病に喘息があり、オリエンテーション中に発作が起きたら対応出来ない、と学校側の言い分。
当時、父親が学校に出向き、発作は落ち着いている旨の話をしたが、受け入れてもらえなかった。
私はオリエンテーションをとても楽しみにしていた。中学から、その学校へ進んだ子は、少なく、オリエンテーションで仲良くなれる友だちが出来るかもしれない、と思っていたから。
オリエンテーション後のクラスは、やはり違っていた。よそよそしい感じが無くなり、クラス内は明るい雰囲気。
私だけ、取り残された様な気分で、いじけて学校が嫌いになった。
学校は、楽しい場所では無くなってしまった。
だけど、そんな風に思う自分も嫌で、私は決意した。
休み時間を読書の時間に決めたのだ。
その頃、横溝正史が好きで、片っ端から読んでいた。
いじけている自分をやめてしまうと肩の力も抜け読書に没頭出来た。
横溝正史の書く話は、映画やドラマに何度もなっている『犬神家の一族』『八つ墓村』『悪魔の手毬唄』などに代表されるミステリー小説。短編もたくさんある。
いつのまにか、休み時間に本を開くのが楽しみになっていった。
すると、
「何読んでるの?」と寄ってくる人がいる。その頃の私はオリエンテーションの嫌な思い出も忘れ、笑顔も見せられるようになり、普通の高校生になっていたのかも。
ただ、一度だけ、私が下校する時、昇降口で担任に、
「○○さんは帰るのが早いのね。
学校で嫌なことでもあるの?」
と言われた時のこと。
『あんたのせいだ』と、はっきり思った。口には出さなかったけど。
そんなわけで、高校1年は過ぎていった。
ちなみに、図書委員に選ばれていた。
『それって自分で決めるんじゃないの?先生が勝手に決めるの?』
まぁ、3年間、図書委員で過ごした訳だけど。
高校2年の時の話はそのうちに。
最後まで読んで頂き
ありがとうございました😊
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