パトリックの家
とにかく細部という細部まで徹底的にこだわり抜かれた家だった。リビングルームの扉を開けると自然光輝く開放的な空間が広がっており思わず息を呑んだ。内部は写真NGだったけど、この空間の全てを目に焼き付けようと思った。そこにはアーティストのスピリットが鮮やかに充満していて、彼が一体どれほどこの家を愛していたか想像すると祈りたくなるほど崇高なものを感じた。
今日は、イギリス南部エシャーにある建築家パトリック・グウィンの家、The Homewoodを訪れた。The Homewoodは、1938年彼が24歳の時に両親のために設計したという。パトリックの最も有名な作品であるこの家は、モダニズム建築の傑作とされ、現在はナショナル・トラストによって管理されている。
パトリックの作品は、建物がその場所に自然に溶け込むように設計され、周囲の環境と調和し、自然光や風景を最大限に活用することを重視しているのが特徴的だ。
家全体、庭の隅々から、パトリック・グウィンという人の鮮烈な個性が醸し出されていた。
The Homewoodは、ただの家ではない。自然と建築が一体となったこの場所は、まるで一つの生き物のように感じられた。
それは、パトリック・グウィンの夢と情熱が詰まった生きたアートだ。うねるようなエネルギーと静謐さが同居したような家だった。人間、肉体があるうちにここまで表現を残せるのかと思うと、なんだか生きる勇気と希望をもらえた気がする。灰色の空の続く最近だったけど、今日は金色の光が降り注ぐまるで奇跡のような1日だった。
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