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第1話 1杯の海鮮丼で感じる下北


下北といえば、どこを思い浮かべるでしょうか?

 パッと「下北沢」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。下北沢は新宿駅から小田急線で7分、渋谷駅から京王井の頭線で7分の場所にあります。本多劇場など様々な劇場やライブハウスだけではなく、古着屋さんやカレーのお店が多く、独特な若者のサブカルチャーを生み出している街です。
 今回、訪れたのは青森県の下北。青森県の北東部にあり、美味しい海の幸、美しい自然が広がってました。
 今回は、下北の海の幸について、まとめました。

下北半島

 青森県北部に位置し、陸奥湾に沿ってJR大湊線が通っています。主な駅は下北駅、大湊駅。青森市から、2時間前後、八戸市から1時間45分。電車で行く場合、青い森鉄道で野辺地駅まで行き、乗り換えて大湊線へ。八戸の場合、直通電車もあります。終点は大湊駅ですが、バスで大間崎、恐山など観光地に行かれる場合は下北駅で下車しましょう。
 下北半島は広大な面積を持っており、大部分がむつ市に属しています。さらに、本州と陸続きでありながら、南を陸奥湾、北、西は津軽海峡、東は太平洋に面してます。そのため、海の幸が豊富です。
 港町ならでは、海鮮料理のお店や漁船が多いのが特徴。温泉も街中で湧いており、泊りで楽しみたい場所です。

佐井の雲丹

 下北半島西部の海岸沿いの佐井村。名物が雲丹。3~6月にかけて美味しい季節になります。6月下旬の週末にウニ祭りが行われ、贅沢に盛られたウニ丼が1000円で食べられるなど、ウニの好きな方にとっては、夢の国。村内の食堂では、各店でウニ料理が食べられます。
 人間が食事によって体型など変化するように、ウニは食事によって色や味が変わります。例えば、天草では、ワカメ、クロメなど上質な海藻を食べて育った黒みがかった甘く濃厚なウニでした。下北半島のウニは、昆布を食べて育っているため、黄色に染まります。天草のウニと同じくらいの甘さを感じました。

大間マグロ

 大間港で水揚げされたクロマグロのことを大間マグロと呼びます。そのため、大間沖だけではなく、太平洋や日本海で釣ったマグロも大間港で水揚げされれば「大間マグロ」として名乗ることができます。かつては、大間沖でとれたクロマグロのことを指してましたが、漁獲量の減少などで緩和されるようになりました。大間のマグロといえば、年末年始のドキュメンタリーで放送されるように巨大なマグロを一本釣りするという明治時代からの漁法。初セリで高値で売られているマグロは大間沖で捕れたマグロ。大きさは最大400kgを超え、大きければ大きいほど、セリで高値がつきます。過去最高値は、2019年の3億3360万円。
 大間沖のマグロの旬は10〜12月。1〜7月は獲れず、8月から漁が始まりますが、夏の大間マグロは脂があまりのってないため、夏のトロはさっぱりしています。夏はトロより赤身がオススメ。旬の大間まぐろは、口に入れると脂の旨味が広がり、トロはとろけます。
 また、内蔵は珍味。胃袋は酢味噌和え、血合いは角煮などにして食べられ、地元では捨てるところがありません。流通も見られないため、

海峡荘

 本州最北端、大間崎が目の前にあり、本州最北端の民宿。宿泊だけではなく、ランチでも楽しむことができます。
 海峡荘の名物は、マグロだけ丼。大間沖でとれた旬の大間マグロを贅沢に盛られた一品。大間マグロのとれない時期(1月~7月)は近海のマグロを使用していると正直に書かれていて、誠実さを感じました。他にもウニなど大間付近でとれた海の幸を贅沢に使った料理も魅力の一つ。
 今回は、日替わり海峡海鮮丼をいただきました。海鮮丼一杯で下北半島の海の幸が味わえます。マグロがメインで赤身、中トロ、大トロが味わえます。さらに、陸奥湾で豊富にとれるヒラメ、昆布をエサにして甘味抜群の津軽海峡のウニ、ほかにも、タコ、イクラ、甘えび、カンパチ、赤貝が乗っており、1杯3300円。9種類のネタで下北半島のおいしい海の幸が味わえます。

日替り海峡海鮮丼 3300円
目の前は北海道

 陸続きでありながら、四方を海で囲まれた下北半島。秋の大間のマグロ、春の佐井のウニなど、海の幸が贅沢に味わえる本州最北端の地。地元の方にとっては日常でも、異世界から来た我々にとっては、非日常に映ります。それが環境によって人も変わることを感じました。

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