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明知鉄道に乗って電車の中でランチを味わった
結論
食事と景色、明知鉄道の豆知識で五感が満たされる。
飲み物は持ち込み自由、とろろごはんはおかわり自由。
500円分のお土産、入館料100円引き、恵那市内バス、明知鉄道乗り放題という特典もついている。
今回の旅の目的
電車でしか体験できないランチを楽しみたい
そんな願いを実現するため、岐阜県恵那市にある明知鉄道を訪れました。明知鉄道は中央本線恵那駅で接続しています。
恵那駅までは、名古屋から中央本線で区間快速、快速中津川行を利用して行くことができます。長野方面から、特急しなの、普通電車に乗り、中津川で区間快速、快速名古屋行きに乗り換えます。
明知鉄道
明知鉄道とは、恵那と明智を約50分かけて結ぶ11駅、25.1kmの鉄道です。1日13往復します。1934年に全線開業した国鉄明知線が前身です。国鉄明知線は、国鉄二俣線(現在の天竜浜名湖鉄道天浜線)とつながる予定でした。
しかし、国鉄が財政難に陥り、慢性的な赤字路線を見直すため、1980年、国鉄再建法が成立しました。国鉄再建法では、利用客の少なく採算の取れない路線が、特定地方交通線に選ばれ、廃線してバス転換か第三セクターとしての運用するか、自治体が決めることになりました。国鉄明知線も特定地方交通線に選ばれました。
検討の結果、1985年、第三セクターの明知鉄道が設立され、11月16日に第三セクターとして営業開始しました。
明知鉄道は、地元の方は、阿木高校、岩村高校、恵那市方面の高校に通う学生が主に利用します。しかし、少子高齢化の時代、学生だけでは経営が厳しいことが現実です。そこで、観光客を呼び込んで収益を増やそうと考えました。
観光シーズンは、2月上旬の岩村の造り酒屋の酒造開き(100円でお猪口を買えば日本酒飲み放題)、10月下旬〜11月下旬の紅葉シーズンです。観光シーズン以外でも、お客さんを増やすためには、どうすればいいか?その結果、ある電車が誕生しました。
食堂車
明知鉄道といえば、食堂列車です。食堂列車は観光列車の急行大正ロマン号と接続しており、先頭車両は食事しない方向けの一般車両、2両目以降が食堂列車になります。1両あたり27人が定員です。最大3両が連結され、81人まで楽しむことができます。一般車両は、通常の運賃だけで、各停電車のように、だれでも乗ることができます。
明知鉄道は第三セクターにおける食堂電車の元祖とされ、樽見鉄道樽見線など、全国にも広まりました。1987年4月に登場した寒天電車が最初のイベントです。きっかけは、沿線の山岡地区(当時は山岡町)が明知鉄道と町のPRを考えたこと。山岡地区は天然の細寒天の生産量が全国の90%以上を占める一大産地です。電車内で寒天を乗客に食べていただくために、食堂車が誕生しました。
食堂車は月曜日(祝日の場合は運行)を除き、毎日1本運行されております。1996年、キノコ列車、1998年、山菜電車が誕生しました。2013年1月、塩こうじ列車の運行が開始されました。
2024年度は、おばあちゃんのお弁当列車(4月〜、一人2800円)、地元特産の寒天(4月〜8月、一人5500円)、キノコ(9月〜11月、一人6000円)、冷酒列車(7月〜9月の土曜日のみ、一人5000円)、自然薯(12月〜3月、一人5000円)、枡酒列車(1月〜3月の土曜日、一人5500円)がいただけます。
冷酒列車、枡酒列車を除いた食堂列車は平日の月曜日を除いて、毎日1便、7名以上の予約(おばあちゃんのお弁当列車は10名以上)があれば、運行されます。
料理は、地元の飲食店が提供しています。
じねんじょ列車、寒天列車は、山岡駅舎の一部になっているかんてんかん、お弁当列車は、大きな水車が目印の道の駅おばあちゃん市山岡が担当しています。
今回は、冬のじねんじょ列車を利用。
今回は、冬のじねんじょ列車を利用しました。
事前にやること
オンラインor電話で予約する
予約は4ヶ月前からオンライン、電話で受け付けています。締切について、電話は、乗車日の5日前の15時まで可能です。オンラインは10日前まで受け付けています。オンライン予約の場合は、食堂車の運行が確定次第、明知鉄道から振込用紙、パンフレットの入ったB6サイズの封筒が届き、1週間前までに振り込むことになっていました。
乗車予定日の5日前以降、キャンセル料が発生します。電話で締め切り日ギリギリに申し込んだ場合、現地支払など別途指示があります。
当日、受付を済ませる
JR恵那駅から改札を出て左側へ20mほど歩くと、明知鉄道恵那駅があります。まずは、受付を済ませます。一日乗り放題券など特典のついた通行手形は、受付で受け取ります。改札口右側の壁に座席の場所が描かれていますので、自分の名前を確認します。
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早めに到着して、受付を済ませたほうが、落ち着いて行動できます。中山道歌川広重美術館に行かれる方は、先に受付を済ませて、通行手形を受け取ると、入館料が100円おトクになります。
電車の到着までの待ち時間で恵那駅周辺を散策するのもよいですし、待合室で待ってもよいです。トイレが車内にありませんので、乗車前に恵那駅で済ませましょう。
待ち時間でお土産を買う
明知鉄道恵那駅には、オフィシャルショップがあります。空回りして電車が動かなくなることを防ぐため、明知鉄道の車両には、車輪に滑り止めの砂を撒きながら走行できるシステムがあります。その時に撒く砂が入った御守が売られていました。受験、資格取得、お笑いの仕事をされる方にピッタリと、公式オンラインショップに書かれていました。
その他、トートバッグ、駅標キーホルダーなどが販売されていました。
じねんじょ列車で食事を楽しんだ
12:15、じねんじょ電車に乗車
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下り急行大正ロマン号が折り返しでそのまま食堂列車として運行します。乗車時は、一般車両1両+食堂車1両で運行されました。外観は、食堂車は、岐阜県に本社を置くスーパーマーケット、ホームセンターバローの広告のマッピング、一般車両が明智光秀のマッピングされていました。
電車に乗ると、向かい合うようにテーブルが設置されていて、大きな重箱、お手拭き、お箸、本日の献立一覧が並べられていました。座席には、お土産の入った袋が置かれていました。中はトートバッグが入っていました。
12:25、じねんじょ列車出発
じねんじょ列車が出発します。じねんじょ列車では、食事を楽しむだけではなく、車掌さんが明知鉄道について、豆知識を教えていただけます。ただ乗っているだけでは、分からない内容です。帰りの電車で確かめようと思いました。
食事を済ませて、明知鉄道到着までの最後の10分間で、車内販売が行われました。山岡地区名物の糸寒天、糸寒天を使ったかりんとう、琥珀糖、寒天ラーメン、電車をモチーフにした箱に入っているあられが販売されていました。
1:19、明智駅に到着
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54分の鉄道旅を楽しみ、明智駅に到着しました。景色、食事を楽しんでほしいという考えから、急行なのに各停電車より、ゆっくり走ります。
日本大正村が街の中心に置かれています。日本大正村では、100年前にタイムスリップできます。明智家にまつわる寺社仏閣、明智城跡もあります。
13:52発の恵那行の電車に乗って散策しました。
明知鉄道一日乗車券、恵那市内の路線バスも乗り放題です。さらに、日本大正村、中山道歌川広重美術館入場券、岩村歴史資料館、日本大正村4館共通券が100円引きで利用できます。せっかく乗ったから、明智駅から途中下車しつつ、恵那まで戻りました。続きは、後編としてお話しします。
じねんじょ列車のランチの献立
重箱の上に献立が置かれていました。重箱の蓋を開けると、豪華な手作りおかずが登場しました。飲み物は温かいお茶が提供されます。別で持ち込み自由です。半分の方が、缶に入ったお酒を持っていってました。
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岐阜の味
岐阜の名物といえば、鮎。鮎は、丸々一匹の甘露煮で提供されました。頭から食べられ、残す部分がありません。甘辛く味付けされていて、苦味がなく、骨まで柔らかいです。
イナゴは長野県だけではなく、東濃でも食べられています。イナゴが苦手な方は、目をつぶって食べてください。小さな川エビの佃煮と区別できません。甘辛い味です。
寒天料理
恵那市山岡地区で作られている細寒天を使った料理も食べられます。細寒天サラダ、茶碗蒸し、卵焼きに山岡の寒天が使用されていました。茶碗蒸しは透明な寒天の層が上にできており、食感も二層で異なっていました。寒天を加えることにより、食物繊維の効果で水分を逃しにくくなり、しっとりする飛ばさないようになると思います。
寒天はクラゲのように、自身に味がないため、好きな味に染めることができます。細寒天サラダは、胡麻酢で和えられていました。
天ぷら
天ぷらは、恵那どり、カニカマ、長芋、自然薯を海苔でくるんだもの、自然薯のむかご(自然薯の子ども)の5種類。天ぷらでも、じねんじょが味わえます。恵那どりの天ぷらは、大分のとり天を彷彿とさせます。
主役、とろろごはん
おかずを先に食べて、今回のメイン、とろろごはんを食べました。
茶碗半分程度の麦飯、味付けした自然薯が別々に提供されていました。自分でとろろをかけて混ぜてサラサラと流れるように入っていきます。
とろろごはんが美味しく、おかわりしました。とろろごはんは、おかわり自由です。今回参加した3分の2の方は、とろろご飯をおかわりされていました。おかわりは、とろろが乗せられた状態で提供されます。
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スイーツ
最後は、季節のフルーツと水羊羹。水羊羹も手作りでした。ほどよい甘さで美味しかったです。水羊羹はレシピが公開されているため、ぜひ、作ってみたいです。
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