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tsubu_gai
【詩】GreyZone〜灰色の街〜
GreyZone
空を隠す雲の帷厚く
GreyZone
海より来る風は酷く冷たい
束の間の水辺 鳥が群れて
老いたる犬は 日輪に吼える
GreyZone
どちらともつかない灰色の街
GreyZone
秋を忘れた日々に人は惑い
GreyZone
色づかぬ木の葉が枯れて散り行く
枝に残された葉は未だ青く
冬の気配にただ身を震わす
GreyZone
どちらともつかない灰色の街
四季の別 曖昧なこの国に
もうじき 次の年が訪れる
束の間の水辺 いつか涸れて
老いたる犬は 暫し微睡む
GreyZone
空を隠す雲の帷厚く
GreyZone
海より来る風は今日も冷たい
四季の別 曖昧なこの国に
もうじき 次の年が訪れる
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本日の外出時、更地になった古い建物跡に雨水が溜まって池のようになり、小鳥がたくさん群れている光景を目の当たりにし、それが非常に印象深く記憶に残りました。
ひとつ詩にしてやろうと、帰路で見た様々な光景も織り交ぜて書いたのが、この一編です。