オーディオブック紹介 「水を縫う」
おはようございます。
2024年9月11日 水曜日です。
水を縫う
松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。
学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、ウェディングドレスを手作りすると宣言するが。
いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、息子の清澄は扱いづらくなるばかり。
そんな時、母が教えてくれた、子育てに大切な「失敗する権利」とは。
世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説！
寺地はるな著「水を縫う」は、家族の絆と個性の輝きを美しく描いた心温まる物語です。
高校生の清澄を中心に、6人の登場人物それぞれの視点から紡がれる物語は、読者の心に深く響きます。
主人公の清澄は、刺繍が大好きな高校生。
その趣味のせいで学校でからかわれ、周囲から浮いた存在ですが、姉の結婚を前に、自らウェディングドレスを作ると宣言します。
この行動には、清澄の純粋な愛情と決意が表れています。
一方で、母のさつ子は離婚後、必死に子育てに奮闘してきました。
息子との関係に悩みながらも、「失敗する権利」という母から教わった大切な教訓を胸に、前を向いて生きています。
物語は、清澄の姉・水青、祖母の文枝、離婚した父・全、そして父の世話をする黒田さんなど、様々な視点から展開されます。
それぞれのキャラクターが持つ個性や悩み、成長が丁寧に描かれており、読者は彼らの人生に深く共感することができます。
性別や世間の常識に縛られない生き方の大切さを静かに、しかし力強く訴えかけています。
「自分が好きなことを純粋に楽しむ」という姿勢は、現代社会を生きる私たちへの優しいメッセージとなっています。
家族の形は様々ですが、互いを思いやり、支え合う気持ちは普遍的です。
この物語は、そんな家族の絆の尊さを改めて感じさせてくれます。
登場人物たちの葛藤と成長を通じて、読者自身も自分の生き方を見つめ直すきっかけを与えてくれる、心に染み入る作品でした。
今日の占い
9月11日
✖︎裏運気の日
1. 忘れ物や大遅刻をしやすい日なので注意が必要。
2. 気が緩んでいるため、意識して気を引き締めること。
3. 失言にも気をつけて1日を過ごすこと。
それではまた明日
ひろかん