蝶の眠る場所
久しぶりに夜更かしをして読了。
読み応えがあった。
お初の作家さんだったのですが
なんとデビュー作だったようです。
それも、本業は報道記者との事。
あまりにも面白かったので今年発売された
2作品目も購入しました。
こちらは今週読む予定です。
内容は社会派ミステリーです。
贖罪とは何かを考えさせられるそんな1冊。
「私は事件には一切関係していません。真犯人は別にいます」そう言い残して絞首台を登っていった男。
冤罪が生まれたのはなぜなのか。
加害者
被害者
警察官
弁護士
刑務官
登場人物の点と点が線として繋がっていく。
各自の立場で守るものがある。
それぞれの思惑、想像、記憶が入り混じった事で
より事件が複雑になって、悲しみも連鎖していると感じた。
知らなくて良い真実も世の中にあるのかもしれない。
でも、知りたい人がいれば、知らせるべきなのか。
真実がわかったところで、何も解決しない場合多い。
それでも知る事に意味があるのか。
そんな事を感じてしまった。
冤罪は犯してもない罪に問われる事
贖罪は犯した罪をあがなう事
両者は矛盾するじゃないですか?
でも、読了後だと矛盾してない?って思った。
こうした感想を抱くのは私だけでしょうか。
読書の秋の一冊にいかがでしょうか。