たった一つの声かけで救われた産後
産後夜通し寝ることができない日々が続き、体力も頭の働きも明らかに衰えていると感じていました。
日が経つにつれ赤ちゃんの睡眠時間も長くなっていくのかと思いきや、7ヶ月経って最近我が子はまた2〜3時間ごとに夜起きるようになりました。
寝不足が改善される兆しが見えなくなりました。
なぜ頻繁に起きてしまうのか謎です。。
成長過程をグラフにしたとしたら直線右肩上がりではなく、ギザギザ波波上がったり下がったりの繰り返しという感じでしょうか。
毎日我が子の成長観察を楽しんでいます。
でも
日本にいる家族に物理的に頼ることもできず、人との集まりに関しても厳しい規制をかけられたカナダで何とかして「母親」していかなければと気が張っていたところがあったかもしれません。
そんなちょっと心身完全な状態でない産後の私を救ってくれた出来事がありました。
カナダでは新生児期後、2、4、6、9、12ヶ月の頃にファミリードクターに赤ちゃんの成長経過をチェックしてもらいに行くのが割と一般的です。(また2、4、6、12ヶ月で乳児予防接種を受けるよう指導されています。)
定期検診の際に看護師さんに産後のお母さんの精神状態をチェックする問診を受けました。
どうやら数値化された時にあまり精神的に良い状態ではなかったようです。自分ではそんな思考能力さえも無かったようで、説明されてもピンと来ませんでした。
でもその問診を担当してくれた看護師さんが問診表を確認して
私の
名前を呼んでくれました。
その時涙が出ました。
なぜかな。
その時は分からなかったけれど
ふと
出産した瞬間から私は「お母さん」とばかり呼ばれていたなと思いました。
病院でも「mom/お母さん」、知らない人からも「mom/お母さん」、家族からも「mom/mommy/お母さん」
それは当たり前のことで
良いとか悪いとかではなく
私は個人としてではなく「母」としての生活に慣れることに時間がかかっていたようです。
名前を呼んでくれた。
たったそれだけの声掛けに
やさしさを感じた出来事でした。
どんな応援の言葉、励ましの言葉、「大丈夫?」という心配の言葉より、その時の私にとっては名前で呼んでもらえたことが心に染みたようです。
あの時に私の名前を呼んで会話してくれた看護師さん
ありがとうございました。
出産という出来事の有無に関わらず、私のように「新しい生活に慣れない」「社会から切り離されたような気持ちになっている」方、一人じゃないと思っていただけたら幸いです。