あの日のヒーロー。
いつも何かに憧れていた。
小さな頃は仮面ライダー。
正義感溢れる姿に心が躍った。
青春時代は,
スクリーンの向こうの役者や,
ステージの上でロックするアーティスト。
華やかな世界に夢を膨らませた。
いつも何かに憧れていた。
何者かになりたかった。
そもそも「何者かになる」とは
どういうことだろう。
最も分かりやすいのは,
いわゆる認知度や人気度みたいなものを獲得した
「有名人になる」ことかもしれない。
でも果たして,
世間に対して影響力をもつような人や,
偉人と言われるような
何か功績を残した人だけが
何者かを名乗る『資格』があるのだろうか。
恐らく多くの人が
首を横に振るだろう。
なぜなら,
大切なのは結果ではなくて,
その過程にこそあると信じているからだ。
確かに
目に見えた結果を残している人も,
そこに至るまでに
相当な努力や時間を費やしているだろう。
とすると,
何者かを名乗るために必要な『もの』
があるとすれば,それは
『生き様』かもしれない。
生き様という名の『何者かになる為の資格』
自分だからこそできること。
自分にしかできないこと。
内なる自分を磨き続けている人が,
結果的に『何者』かと呼ばれるのかもしれない。
「何者かになる」というのは,
「自分だけの人生を見つけた者」
やっぱり,
何者かになる為に
『資格』なんて要らない。
一度きりの人生をどう生きたいか。
その覚悟。
ただただそれだけ。
僕は,
少年の頃の僕が憧れた
“ヒーロー”になれているだろうか。