【薬膳編】五行学説4 👒”夏”ってさ、薬膳的にどうなのよ⁈🌊
もうすぐ≪立夏≫
ついこの前、「桜が咲いたねえ~」
なんて会話をしていたら、もう5月。
そして、2024年5月5日は『立夏』です
1年の陰陽でいえば、春は陽が成長し始める≪陽長の時期
6月20日前後の夏至に陽が旺盛な時期を迎える≪陽盛の時期
その間にあるのが≪立夏≫となります
季節の特徴
中医学では、夏は立夏から立秋までの3か月をさします。
陽気が最も盛んな時≪陽性陰衰≫。
気温の変化が高く昼が長い。暑さはもちろんですが
気を付けることは ≪湿≫。
梅雨時期をはさむことです。
暦上の区切はないのですが、熱くて雨が多く、湿度が高い。
中医学のなかで、立夏から立秋までの『夏』は、
暑さのある夏と、梅雨に似た長夏とわかれるので
覚えておくといいですよ。
今回は『夏』についてお話しますね
『夏』とは
《蕃秀》の季節といわれるように
万物が成長し天の気と地の気が盛んに混ざり合うのが特徴です
五行属性
自然界
五行 ・・・ 火
五季 ・・・ 夏
五方 ・・・ 南 (気温が高くなる)
五色 ・・・ 赤
五気 ・・・ 暑 (熱い) 邪気は暑邪・火邪(熱邪)
五化 ・・・ 長 (万物が成長する)
五味 ・・・ 苦味
人 体
五臓 ・・・ 心
五腑 ・・・ 小腸
五竅・・・ 舌 (外界と内臓を結ぶ感覚器官)
五主 ・・・ 脈 (栄養状態があらわれる)
五華 ・・・顔(面色) (五臓の精気があらわれる)
五志 ・・・喜 (感情)
五液 ・・・ 汗 (分泌液)
体にはこんなことが
*気温の上昇により気血の運行が活発になる
⇒ 心の機能が亢進して負担がかかる (暑さで動悸がするなど)
*汗をかきやすい
⇒ 汗をかくと気も流出防止 (夏バテ など)
*湿熱を生じやすい
⇒ 食欲減退 疲労倦怠感など (だるさ 食欲不振など)
*冷たいものの取り過ぎ
⇒ おなかの冷え 腹痛 下痢など
『夏』は≪赤≫
薬膳として取りたい食材は、≪ 赤い食べ物 ≫と≪苦味のあるもの≫を
いつもより多めにとるといいと思います。
体の余分な熱をとりのぞき、水分代謝を良くし、
汗で失った気やミネラルを補充してくれる食材がいいといわれ、
苦味のあるものは「心」の気を補い多汗(汗のかきすぎ)を調整する
働きがあるといわれています。
赤い食材・・・ 西瓜 トマト さくらんぼ 桑の実 なつめ クコの実
ぶどう 梅(梅干し) ライチ みょうが
ドラゴンフルーツ 桃 ハイビスカスティーなど
苦味の食材・・・ゴーヤ ピーマン 緑茶 ズッキーニ 苦丁茶
など
食材はあくまでも目安です。
解暑(暑さを和らげる)や止渇(口やのどの渇きをやわらげる)、安神作用(気持ちを落ち着かせる)があるとされる食材、酸味のある食材も気を巡らせる効果があるとされるので使ってみてはいかがでしょう。
パイナップルやバナナ、ゴーヤなど、南国でとれる果物や野菜は、暑さ対策として理にかなった食材ともいわれます。
そのあたりも、参考にしてみてくださいね。
参考文献:日本中医食養学会 中医薬膳