春はたけのこ
春は散歩中に竹林を見つけると嬉しくなる。
その理由はもちろんたけのこだ。
嬉しくなったところでたけのこがだまって手に入るわけじゃない。
けれどやっぱり土の中からみょこっと顔を出す姿は愛おしい。
あーかわいい。
「タケノコ食べたいなぁ。今年は食べられるかなぁ。」と思っていると幸運にも茹でられた新たけのこを入手できた。
新たけのこは食べたい。しかし茹でる時間もなかなかかかる。1本も数本も茹でる時間はさしてかわらないだろう。剥いてしまえばずいぶん小さくなるその皮もゴミに捨てるとなれば都会では一苦労。それにとってから早く茹でたほうがアクも少ないから美味しくいただける。
美味しく食べてもらえたほうが筍だって嬉しかろう。いいこと尽くしで有難い。
さて新たけのこ。ウキウキしながら料理を思い描く。なんていっても初物だ。やっぱりここはたけのこご飯にしよう。
お米を研いで、切ったたけのこを乗せて出汁をはって味をつけて火にかける。ことことぐつぐつしゅんしゅんしゅん。火をとめ蒸らして炊きあがり、蓋をあけるとたけのこもりもり。
そこへ「明日わ、たけのこごはん楽しみだー」とメールが届く。
初物を食べると寿命が延びるという。
焦げたカリカリおなかにおさめて美味しいとこをとっとくか。
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