2024年同人誌イベント参加の振り返りと今後の創作活動について
鉄道関係のテーマで同人誌を制作している「たかさごライナー」として、今年2024年に参加した札幌と東京での同人誌イベントの振り返りと、2025年以降の活動について思っていることを書いていきます。
2/25 Elysian44
近年では一年の初めに参加するイベントとなっているオールジャンル同人誌メイン即売会であるElysian。地元で「同人誌」が集まるという貴重なイベントでもあります。
この時のElysianに直接参加したサークルは66サークルであり、比較的まったりとして過ごすことが出来ました。持ち込んだ同人誌も4種類のみに絞ったのですが、この時はコミックマーケット103にて発行した「きっぷ」本が北海道初頒布となったため、その本を中心にスペースを見てもらえました。
5/19 文学フリマ東京38
2023年(令和5年)11月に開催された文学フリマ東京37の感触が良かったので、連続して参加してみました。
TRC東京流通センターで開催された最後の文学フリマ東京であり、一般入場も有料になった初めての回。それでも「文学作品」を求める人で場内は盛り上がりを見せていました。
事前準備の不足に加えて、関東遠征でのハード行程から来る体調不良もあり、自分の作品のアピールポイントを強く出すことが出来なかったことに悔いが残りました。そして、他の出店者さんを見ていると、自分にもいろいろ出来る事があるかなと思うように感じたイベントでもありました。
発行した新刊
「ちょっとお出かけ、行ってきます~2023旅日記~」
ここ最近では春に発行するのが定番となった旅行記。2023年の旅で感じた出来事をまとめてみました。様々なイベントでの頒布を通じて、札幌から北陸行ったり福岡に気軽に行くのは「ちょっと」という言葉で表わすのか?と言われたことが印象的です。
6/23 北海道COMITIA19
イベント2週間前に新型コロナウイルスに罹患してしまい、何とか回復して参加。イベント参加としては乗り切れたのですが、体力が相当落ちていたことを感じずにはいられなかったです。
また、当日のカタログ(ティアズマガジン北海道19)にて、エスコンフィールド・Fビレッジを紹介する記事を寄稿しました。カタログへの寄稿は2回目でしたが、原稿の作成を通じて如何にしてその魅力を伝えるかという事への難しさを感じました。
8/11-12 コミックマーケット104
初めて2日間ともサークル参加。いつもの鉄道ジャンル(2日目)に加えて、1日目にも野球ジャンルで参加しました。
野球ジャンルは一般参加では何度も見たことがありましたがサークル参加するのは初めてであり、鉄道島とは違う雰囲気に戸惑いながらも楽しむことが出来ました。
また、鉄道ジャンルでは今までと同じようなスタイルで参加したが、ここ最近の鉄道島は以前に比べると雰囲気が変わったように感じられました。今回の新刊は「記念きっぷ」というニッチなテーマであったことから、同人誌を頒布する難しさも改めて実感。
コミケでは定番となっているサークルスペースでの野球ユニフォーム着用ですが、今年は1974年にファイターズが球団経営を始めて50年という節目の年であったことから、1日目は「50周年ユニフォーム」、2日目には「1974年前期ホームユニフォーム」を着てみました。
発行した新刊
1日目:観客から見た新球場
2023年、北海道北広島市にエスコンフィールドHOKKAIDOが開業してから、いつかは「エスコンを紹介する同人誌を作りたい」と思っていました。
メインジャンルである鉄道本の制作が遅れてしまったことから、野球本については「エスコンを簡単に紹介する内容」という自分自身としては限られた時間のなかで妥協した作品でもありました。
2日目:思い出に残る「きっぷ」
メロンブックス
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2488812
2023年夏のコミックマーケット102からコミケ新刊としては3作品連続で「きっぷ」をテーマにした本となりました。今回は「北海道」かつ「記念きっぷ」にスポットを当てるというかなり局所的に攻めた内容であったことから、自分自身も本の内容をアピールするのが難しかったです。
9/22 文学フリマ札幌9
年に1回開催される文学フリマ札幌ですが、今年の開催ではそれまでの感覚とは違った印象が残ったイベントでした。
イベントの参加を通じて、新たに創作活動を行なう人が感じた事を知ることが出来たり、他のジャンルで活動されている方との会話を楽しむことが出来ました。
10/27 北海道COMITIA20
2023年から北海道COMITIAではサークル参加とスタッフ参加を兼務しているのですが、実はこの回が初めてフル参加を行なうことが出来ました。
サークル参加の視点としては、地元イベントということもあり、エスコン紹介本と突発の新刊であったチケット購入エッセイが鉄道ジャンルの本よりも様々な人に見てもらえた印象があります。
発行した新刊
CSチケットへの想い
メロンブックス
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2610904
何気ないふとした思いつきで本を作ってみようと思いました。エッセイスタイル、文庫、縦書き……自分にとって初めての試みが多かったのですが、本のネタ出しから入稿まで2週間で行ないました。
イベントに間に合う入稿期限までの出来事をまとめて、ギリギリまで原稿を作っていました。
11/16 COMITIA150
東京で開催される一次創作のイベントであるCOMITIAが150回の記念回を迎え、どんな感じになるかと思って現地へ行く事にしていました。
この回のCOMITIAはとにかくイベントに参加していた人が多く、過去最高の参加サークルであったことから、創作が持つ勢いを感じられました。また、コミケットでは慌ただしくて挨拶出来ないフォロワーさんともゆっくり話をすることが出来たことも参加して良かったと思っています。
12/1 文学フリマ東京39
初めて東京ビッグサイトで開催された文学フリマ東京。西3ホールと西4ホールを連結して1フロアで開催したこともあり、自分が配置されたエリア付近では常に来場者が多く見受けられました。
これまでの文学フリマ東京を越える来場者が集まったのですが、これまで以上に事前の告知やアピールが大切であることを実感しました。
2025年以降について
この数年間におけるイベント参加では、「北海道の鉄道」をテーマとした作品を通して「北海道」という地域そのものを紹介することを意識しながらサークル活動を行なってきました。
しかし、その裏では創作活動を行なう事に対する目的を見失っていました。
自分は何のために創作活動をしているのか、そのことを考え、答えを見いだせない日々が続くようになりました。その様な状況の中、段々と創作意欲も低下していることがハッキリと分かるくらいになりました。
12月という1ヶ月間、いつもであれば冬コミへの参加に向けて動き出している時期ですが、今年はあえて創作活動を止めて少し立ち止まってみました。
その中で、自分が本当に作りたいものは何かと考えるようになりました。
人気のあるテーマにしたり、万人受けするような作品を作るのが、自分の思いを伝えることが出来るのかと。どんな作品にするのが良いかと悩んでいますが、他人とは違う観点から作品を作り上げて、自分が持つ特徴を出していくことを選ぼうと思います。
そして、創作する意欲が完全に戻ってくるまで休もうかとも思っていますが、全く何もしないのも自分の性に合わないところでもあります。
創作活動を休んだことで、今まで惰性で突っ走っていたものを振り返ることができ、そこでいろいろな気付きもありました。今までとは違う感覚や観点からモノ作りを行なっていきたいという意欲も少しではありますが、実感としては感じられるようにもなりました。
2025年も地元・札幌のイベントには参加しようと考えています。北海道外のイベントについては、動き出そうと思ったときまで少し休みます。時間が取れれば一般参加で創作関係のイベントに行ってみて、他の作り手さんがどんな思いで作品を創り出しているのかを感じ取りたいとも思っています。
完全に創作活動を辞めるのではなく、これからは長い期間にわたってモノ作りを続けられるよう、自分のペースにあった流れで動いていきます。
従前のように様々な場所にサークル参加して自分の想いが詰まった作品をお披露目できる日が来ましたら、お知らせします。その時まで、よろしくお願いします。