私たちと「シティズンシップ」
前回は、「シティズンシップ」という概念について紹介しましたが、今回はそれがどう私たちの生活と繋がってくるのかについてお話ししたいと思います。
もし、前回の記事を読んでいない方がいらっしゃれば、是非ご覧ください!
↑の記事でまとめましたが、シティズンシップには様々な側面があります。
「権利」「義務」「地位」(形式的シティズンシップ)
「参加」「アイデンティティ」「感覚」「実践」(実質的シティズンシップ)
コミュニティ
私たちは生きていく上で必ず「コミュニティ」に属しています。
コミュニティとは「共同体」「共同社会」と訳されたりしますが、
それは「社会」と呼ばれたり、「家族」と呼ばれたり、大小さまざまです。
それぞれのコミュニティにはルールがあります。
例えば、社会であれば「法律」に従わなければならない、町内であればゴミ出しのルールなど。
では、なぜルールに従うのか?
仕方なく、なんとなく従っている人もいれば、コミュニティをうまく回すため、もしくは罰を受けたくないからなど、人それぞれだと思います。
しかし、そこに何かしらの自分とコミュニティとの関係性がありますよね。Ex) そこに住む権利を持つ代わりに、税金を支払う義務を負う
このような関係性を普段から意識して生活している人は多くないと思いますが、私はこの「意識」こそがとても重要だと思います。
・なぜ交通ルールを守らなければならないのか?(義務)
・私たちにはどんな権利があるのか?(権利)
・国民って誰のこと?(アイデンティティ)
このようなことに疑問を持った時点で、ある意味「シティズンシップ」を発揮していると言えます。意識的にもしくは、無意識のうちに、私たちは「シティズンシップ」の感覚を持ち、行使しながら生きているのです。
結局シティズンシップとは?
シティズンシップとはある「コミュニティに所属するメンバーに与えられる」ものです。
それには、「意識」「感覚」「帰属感」「権利」「特権」「アイデンティティ」などが含まれます。
さらに、それらを用いて、実際にコミュニティの活動に参加したり、行動したりすることも「シティズンシップ」に含まれます。
そして、この「コミュニティ」や「シティズンシップ」には、公的なものから私的なものまで幅広く含まれます。
公的なもので言えば、都道府県や市町村など、法的に定められた「コミュニティ」や、そこでの選挙権、税金を払うなどという「シティズンシップ」が挙げられます。
私的なものでいえば、例えば、ネットでのコミュニティ、友人同士の集まりや、そこに存在するルールに従い、何か恩恵をもらうなどの関係性です。
なにかのコミュニティに属している、つまりそこのシティズンになるということです。
そして何がその人を「シティズン」たらしめるのか、
それが上記に挙げた「シティズンシップ」の構成要素です。
一番大切なこと
わたしは、シティズンシップの構成要素の中で「意識」や「感覚」が大切だと考えています。
このコミュニティに属しているという「意識」をもつことによって、あらゆるシティズンシップにアクセスできるようになるのではないかと思うからです。
コミュニティに属しているという意識、感覚を持つことによって、そのコミュニティが抱える問題や課題を解決したり、そのために行動したりすることができるのではないかと考えます。
グローバル・シティズンシップ
世の中にはあらゆる問題が溢れています。
それは、地域的なものに限らず、国を跨ぐもの、時間を超えて存在するものなど様々です。
貧困、環境、紛争、移民などの問題はもはや一国内で解決できるものではなく、世界中の国が協力して取り組まなくてはならない課題です。
それらの問題を「同じ地球を共有する私たち」の問題、つまり「自分ごと」として捉えることが、問題解決の第一歩になるのではないかと思います。
これこそが、「グローバル・シティズンシップ」「地球市民」と呼ばれるものです。
シティズンシップ教育
シティズンシップ教育とは、これまで紹介してきた、さまざまな構成要素を含む「シティズンシップ」を育む教育のことです。
人としての「権利」や「義務」などを学びながら、「意識」「感覚」を身につけ、「行動」にまでつなげる。色々な人が集まる「コミュニティ」の中でで生きていくために。
わたしは、この「シティズンシップ」が、あらゆる問題を解決していくための「一歩目」となるのではないかと考えています。
そこで鍵となるものが、「教育」だと思っています。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます🙇
私が学んでいる「シティズンシップ」をここで共有できてよかったです。
具体的な教育の内容などはここでは紹介しませんが、もし反響があれば別の記事で紹介できたらと思います。
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