1 ダースのチャック・ベリー
Chuck Berry のアルバムには、彼のヒット曲だけを聴いていた時とは違った良さがあります。なかでも特に好きなのが、セカンド・アルバム「One Dozen Berrys」(1958年)[12曲入]です。昔はLPで持っていました。
これにもヒットした軽快なロックンロールも何曲か入っていますが、それ以外に相棒 Johnnie Johnson のピアノが強烈なインストのスロー・ブルース "Blue Feeling" と "Low Feeling"。
Chuck Berry の渋くてかっこいいギターが堪能できる2曲、インストの "In-Go" と Jeff Beck のヤードバーズ時代の名曲 "Jeff's Boogie"
の元と思われる "Guitar Boogie"
スロー・バラッドの "How You've Changed " に、遊び心満載の "La Jaunda"。そして軽快な Willie Dixon のベースが冴えるインスト "Rockin' at the Philharmonic" 。
こういった曲の中に入ると、聴き慣れたヒット曲も違った味わいに聴こえてきます。
雑に積まれた苺のアルバムジャケットもなかなか強烈。お気に入りの1枚です。
この「One Dozen Berrys」と並ぶ名盤ファースト・アルバムの「After School Session」(1957)から
亡くなる直前に録音されたラスト・アルバム「Chuck」まで(享年90才)
Chuck Berryの豪放なかっこよさは健在でした。
本当に凄い人でした。
P. S. The Rolling Stones の Keith Richardsが中心になって行われた Chuck Berry の60歳の誕生日を記念したコンサートのドキュメンタリー映画
「CHUCK BERRY HAIL! HAIL! ROCK'N ROLL」(1987年)もおすすめです。コンサートに至るまでの経過や Chuck Berry 自身を含め、多くの音楽家達のインタビューが収録されています。とても興味深いものです。
(2017年11月にinstagram(philosophysflattail)に書いた記事を手直ししたものです。)