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【おならが臭い原因は?】食べ物や習慣で簡単に改善できる!

生活していて、「おならがよく出るな」「においが臭いな」と感じることはありませんか?

今回は、そんな身近なおならに関する知識や原因、臭いの解決方法について解説しました。

おならのにおいや回数が増える原因は、同じものばかり食べ過ぎる、ストレス発散ができていないなど、身近なところに多く潜んでいます。

おならのにおいを改善することは、自分の健康を守るだけでなく、おならを気にせず今よりもさらに楽しい時間を過ごすことにつながります。

自分の体について、今回はおならに注目して、振り返ってみましょう。

1:おならが臭い!どうしておならが出るの?

おならのにおいを解決するには、まずそもそもおならはどうして出るのか、おならのもとになっているのは何なのかを、解明していきましょう。

おならの大半を占めているのは、日常の「食べる」「飲む」と一緒に、口から入ってきた空気たちです。

さらに、体の中でも食べ物を消化するときに、腸内でおならのもとになるガスが作られます。

普段私たちが何気なく食べたり飲んだりしているとき、知らぬ間におならが作られているのです。

1‐1:おならとは

おならは、ご飯や飲み物と一緒に飲み込んだ空気と、腸内で食べ物を分解するときに発生したガスが合わさったものです。

口から飲み込んだ外の空気がおならの約7~9割を占めていて、残りの約1~3割が腸内で作られているガスです。

そのため、外の空気の大半を占める窒素がおならの主な材料となります。

窒素は無臭の気体なので、くさいイメージを持たれるおならも、基本的には無臭です。

おならの量は、一日に約150~1500mlも作られていて、食べたものや体調によって変わっていきます。
つまり、体の状態によって、コップ一杯分からペットボトル1.5l分まで、おならの量が変わるのです。

1‐2:おならの回数が増える理由

おならの回数が増えてしまう主な理由は、腸内で発生するガスの増加です。

実は、腸内に入ってきた空気や、腸内で発生したガスのほとんどは、血液の中に吸収されていきます。

しかし、ガスの発生が増えすぎてしまうと、血液の中へ吸収できなくなり、余ったガスが腸内に溜まっていくため、おならとして外へ出す回数も増えるのです。

胃腸の病気以外で、腸内のガスが増える理由は「食物繊維を多く含むもの」「果物などに含まれるフルクトース」「乳製品」「糖アルコール」「脂肪」をとりすぎてしまうことです。

・食物繊維を多く含むもの:サツマイモ・煮豆・キャベツ
・フルクトース:果物・はちみつ・ジュース
・乳製品:牛乳・ヨーグルト・ケーキ・お菓子・パン
・糖アルコール:ガム・歯磨き粉・食品添加物
・脂肪:肉類・バター

そのため、特定の食べ物を大量に食べると、健康な状態でもおならの回数が自然と増えることになります。

2:おならが臭くなる原因

おならのにおいのもとになるのは、腸内で食べ物が分解されたときに発生したガスです。

特に、腸内の悪玉菌がお肉や魚など動物性のタンパク質を分解するときに発生する、スカトール・インドールは、においの強い成分です。

発生するガスのにおいは食べたものによって違うので、食事の内容や偏りが大きく影響しています。

また、ストレスによっても腸内環境は変化するため、食事だけでなく生活全体そのものによって、おならのにおいは左右されます。

2‐1:においの成分

においのもとになる成分は、スカトール・インドール・硫化水素・二酸化硫黄・アンモニアなどがあります。

これらの割合としては、おなら全体の約1%しかありませんが、少量でもにおいが強いため、おならの臭さに大きな影響を及ぼしているのです。

これらは主に、腸内でタンパク質を分解するときに発生するガスです。


スカトール・インドール

スカトール・インドールは、主に動物の糞便に含まれる成分で、私たちの便のにおいのもとです。

お肉やネギ、ニンニク類など硫黄成分の多い食べ物を食べて分解されたときに、スカトールやインドールがガスとして発生します。

強烈なにおいのスカトール・インドールですが、濃度によっては意外な変身を遂げます。

濃度が高い場合は便と同じ匂いがしますが、濃度が低くなれば、なんとジャスミンのにおいへと生まれ変わるのです。

そのため、香水の原料として使われることもあります。


硫化水素

硫化水素のにおいは、よく「腐卵臭」と呼ばれ、「腐った卵のにおい」や「温泉のにおい」などと表現されることが多い成分です。

お肉や卵などのタンパク質中のアミノ酸が分解されるときに、硫化水素が発生します。


二酸化硫黄

二酸化硫黄も硫化水素と同じように、「腐った卵のにおい」が特徴です。

二酸化硫黄は、食品添加物としても食べ物の中で身近に使用されています。

保存料としてワインやジュース類、漂白剤としてかんぴょうや煮豆、酸化防止剤としてエビやカニ、ドライフルーツなどで、防腐や殺菌を目的として加えられています。

生活のなかでは、工場や自動車の排気ガス、火山が噴火したときにも発生します。


アンモニア

アンモニアは、ツンとした尿のにおいが特徴で、タンパク質が分解されるときに発生します。

農産物の肥料としても多く使われているため、ほとんどの食材にはアンモニアが微量に含まれているのです。

特にアンモニアが多い食品には、タンパク質のもととなるアミノ酸が多く含まれています。

2‐2:食生活

タンパク質や硫黄を含むものを多く食べると、おならのにおい成分も多く発生します。

まず、タンパク質を過剰に食べると、腸内での分解過程で発生したにおい成分も多くなるため、おならが臭くなります。

特に動物性タンパク質は、脂肪分も含んでおり、タンパク質や脂肪を多く摂取することで、悪玉菌が必要以上に増えてしまい、におい成分の発生につながりやすい傾向です。

また、ネギやニンニクなど、硫黄を含むものを多く食べることも、におい成分に影響します。

ニンニク・ニラ・ネギなどには、硫黄化合物が多く含まれており、過剰に食べることで、発生する硫化水素の量が増え、おならが臭くなると考えられます。

2‐3:便秘

便秘で腸内環境が悪化すると、スカトール・インドール・硫化水素などにおいの強いガスが多く発生してしまいます。

そのため、うまく外に出せなかった便とガスが腸内に溜まっていき、長時間にわたって便やガスが停滞することで、発酵・腐敗が進み、においのもととなると考えられます。

排泄をきちんと行うことも、おならのにおい改善において重要なポイントです。

2‐4:ストレス

ストレスによって自律神経が乱れることで、おならのにおいも悪化します。

腸は、ぜん動運動によって腸内の不要なものを排出しますが、このぜん動運動も自律神経によってコントロールされています。

ぜん動運動とは、管のようになっている腸が、内容物を外へ移動させるときに働く、押し出し運動です。

自律神経は、交感神経と副交感神経の二つから成り立っており、副交感神経の働きが活発な状態のときに、ぜん動運動の働きも良くなります。

緊張やストレスなどで交感神経が高まるなどして自律神経のバランスが乱れると、ぜん動運動のバランスも乱れて、腸の働きが低下してしまいます。

そして、腸全体の調子が悪くなり腸内細菌のバランスが崩れると、悪玉菌が増加して食べものの腐敗が進み、おならの臭いもきつくなるのです。

2‐5:胃腸の病気

おならのにおいの原因には、次のような胃腸の病気が関係していることも考えられます。

  • 過敏性腸症候群

  • 慢性胃炎

  • 大腸がん

それぞれ、詳しく解説します。


過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome IBS)

過敏性腸症候群とは、精神的なストレスや自律神経バランスの乱れなどによって、腸のはたらきに異常が生じ、便秘や下痢など排便の異常を引き起こす病気のことです。

症状としては、お腹の痛みや張りなどの不快な症状とともに、下痢や便秘などの便通異常を引き起こします。

下痢と便秘が交互に起こったり、何週間も下痢が続いたり、一時的に治まってもその後再発することを繰り返す、といったこともあります。

その結果、腸内の環境が乱れ、腸にガスが溜ることが、おならの回数が増える原因です。


慢性胃炎

慢性胃炎とは、長期にわたって胃に炎症が起きている状態のことです。

原因は、ピロリ菌感染・ストレス・暴飲暴食・鎮痛剤の長期服用などがあります。

慢性胃炎の症状は、胃粘膜が弱まることから 、胃痛・胃の不快感・ 胃運動機能の低下・胃酸の低下に伴い消化不良が起こり、胃もたれ・げっぷ・胸やけ・膨満感・食欲不振などに繋がります。

また、ピロリ菌はアンモニアを産生するため、おならの臭いにも影響します。


大腸がん

大腸がんは、結腸や直腸などの大腸に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。

早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることがほとんどです。

代表的な症状として、血便や下血など便に血が混じる、便の表面に血液が付着するなどがあります。

がんの進行にともなって大腸が狭くなり、便秘が生じて、弱い音のおならが出るようになります。

そのため、便秘が生じた結果、腸内環境が乱れ、おならのにおいにも影響を及ぼしていると考えられます。

3:臭いおならを今から改善しよう!

食生活と生活習慣を整えることが、におい改善の近道です。

なぜなら、おならのにおいは食べ物の種類や摂取量、腸内環境によって大きく左右されるからです。

普段どんな食べ物をよく食べているのか、偏った食べ方をしていないか、生活リズムは乱れていないかなどに注目して、振り返りましょう。

3‐1:食物繊維をとる

腸内環境を整える方法の一つは、食物繊維を摂ることです。

食物繊維は善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やすだけでなく、悪玉菌の増殖を抑える役割があります。

食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に大きく分けられます。

特に水溶性食物繊維は、腸内細菌のエサになり、善玉菌を増やすだけでなく、コレステロールや糖の吸収を抑制する働きもあります。

果物や海藻類、大麦など、水溶性食物繊維を多く含む食品を積極的に摂るように意識しましょう。

3‐2:善玉菌を増やす

善玉菌を増やすには、善玉菌の代表である乳酸菌とビフィズス菌を多く含む、発酵食品・オリゴ糖・ヨーグルトを積極的にとることが大切です。

味噌や醤油、お酢、ぬか漬け、キムチ、納豆、チーズなどの発酵食品には、乳酸菌が豊富に含まれています。

ビフィズス菌は、オリゴ糖をエサにして増えるため、大豆やゴボウ・アスパラガス・タマネギ・トウモロコシ・にんにく・バナナなど、オリゴ糖を多く含む食材をとると効果的です。

また、乳酸菌やブルガリア菌が含まれるヨーグルトを習慣的にとることもおすすめです。

3‐3:お肉を食べすぎない

おならのにおいを改善するためには、適切な量のお肉を摂取することが大切です。

なぜなら、お肉に含まれるタンパク質は、分解されるときにアンモニアを発生させ、おならを臭くするからです。

特に、動物性タンパク質は脂肪分も含むため、悪玉菌も増加しやすい傾向があります。

しかし、タンパク質には体づくりに必要なアミノ酸やビタミン・ミネラルなどが含まれています。

タンパク質は、筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体を構成するだけでなく、ホルモンや酵素、抗体といった体の調節機能にもかかわる大切な栄養素です。

そのため、完全にお肉を食べないのではなく、摂りすぎを控えたり、動物性ではなく植物性のタンパク質の摂取を増やしたりして、バランスの良い食生活をすることが大切です。

成人男性なら80〜135g、成人女性なら65〜103gを一日の摂取目安として、見直していきましょう。

3-4:良質なオイルをとる

オリーブオイルをとり、排泄を促すことで、便秘解消効果につながり、おならのにおい解消にも効果が期待できます。

オリーブオイルには、オレイン酸という小腸で吸収されにくい性質を持つ成分が含まれており、オレイン酸が腸を刺激することで排泄の手助けが可能です。

オリーブオイルは腸内の潤滑油として働くため、溜まった便を滑り出す効果にも期待ができます。

オリーブオイルの摂取量の目安は、1日あたり15~30mlです。

サラダなどを食べる際に、軽くオリーブオイルをかけて一緒に摂取したり、炒め物などに活用したりしながら、毎日の食事に上手にプラスすることがおすすめです。

3-5:ゆっくり食べる

ゆっくりと食べることで、おならのにおいの元となるガスの発生を抑えることが可能です。

というのも、よく噛むことで唾液が多く分泌され、余分な空気を吸い込まずに飲み込むことができるからです。

しかし、噛む回数が少なく早食いの人は、余分な空気を体内に取り込んでしまうことで、ガスの発生率を高めてしまいます。

また、噛む回数が少なく、どか食いや早食い、がぶ飲みをしてしまうと、胃や十二指腸の消化が追いつかず、食べ物が消化されないまま、小腸・大腸まで運ばれます。

その結果、胃に負担がかかってしまい、食べ物が腸に残りやすく、腸内細菌が過剰に働き発酵することで、ガスをたくさん発生させます。

そのため、食べ物をゆっくりよく噛んで食べることは、臭いおならを改善することに役立つ習慣になるのです。

5:おならが臭い!をきっかけに自分を振り返ろう

今回の記事では、おならに関する身近な悩み「臭いおなら」について注目し、基礎知識や対策方法について紹介しました。

おならが臭いなと感じることは、自分自身の生活を振り返り、改善できるきっかけになります。

普段の習慣や食生活が大きく関係しているからこそ、手軽に改善していくことが可能です。

おならは、健康な状態であっても、体内環境を正常に保つために出される、大切な反応であることを忘れず、上手に付き合っていきましょう。


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