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Photo by
lucky_fairy875
最終列車
満たされない
心と裏腹に
こぼれる程の
ウイスキーを注ぐ
ロックに
乱反射する
カクテル光線
ここはどこだと
言わんばかりに
酔いは回る
空虚な人形が
あそこでたくさん
踊ってらぁ……
それでも
外に出れば
寂しさも凍える季節
吐く息は白く
ネオンの湯気に
消えていく
背丈分の世界を捕まえて
背丈分の言葉を紡ぐ
噓はすぐに
居場所をなくして
身体をちぎりたがる
苦悩した表情に
誰もが素通りする
交差点を
いくつも渡り
騒がしいフロアから
離れるほどに
仮初の仮面は
剝がれ落ちて
誰でもないまま
最終列車に
揺られている