〜渋沢栄一と西野亮廣とスタートアップ〜
今回、上場経験CFOである大先輩、楢木 毅さんにお声がけいただき、公認会計士アドベントカレンダー(アドベンター)の共同執筆者に抜擢いただきました。そしてなんと、本日12/1の栄えあるトップバッターを務めさせていただく事になりました^^
トーマツ監査マネジャー〜クロス・オペレーショングループCFO〜タピタルCEOという変遷の中で、今まさに一番熱く思い描いていることを、ド直球にそのまま綴ってみました!
内容は、3本柱になっています。
・「論語と算盤」と「夢と金」についてのご紹介
・「夢と金」は現代版「論語と算盤」である
・これからのスタートアップにおける「夢と金」
それでは早速、どうぞ!
1a. 「論語と算盤」 渋沢栄一 (著)
渋沢栄一の「論語と算盤」は、彼が明治時代に執筆したエッセイや随筆の一つです。この作品では、渋沢栄一が儒教の経典である「論語」と日本の伝統的な計算道具である「算盤」をテーマにして、経済や教育、道徳などに関する自身の考えを綴っています。
「論語」は儒教の経典で、孔子の弟子たちとの対話を通じて人間関係や道徳についての教訓が語られています。渋沢栄一はこの古典を現代の社会にどのように応用し、実践していくべきかについて考察しています。また、「算盤」は日本の伝統的な計算道具であり、経済的な視点からも論じられています。
「論語と算盤」では、渋沢栄一が伝統と現代、教育と経済などの要素を結びつけ、独自の視点から時代の課題や人生について語っています。経済学者としてだけでなく、思想家としても知られた渋沢栄一の考え方が垣間見える作品となっています。
1b. 「夢と金」 西野亮廣 (著)
「夢と金」は、西野亮廣によるエッセイやビジネス書で、この書籍では自身の経験や考えを通じて、夢や目標の追求と経済的な成功のバランスについて語っています。
「夢と金」は、ビジネスや成功に関する実践的なアドバイスやエピソード、哲学的な洞察が盛り込まれています。西野亮廣は、夢や目標を追い求めることの重要性を説きつつも、それと同時に実用的な経済的成功も追求する姿勢を示しています。
この書籍は、ビジネスやキャリアの世界において成功するためのヒントや洞察を提供するだけでなく、夢を追い求めることと経済的な成功を両立させる方法についての示唆も与えています。読者は、西野亮廣の独自の視点や経験を通じて、仕事と人生のあり方について考えさせられることでしょう。
2. 「夢と金」は現代版「論語と算盤」である
ここまで簡単に「論語と算盤」と「夢と金」を紹介してきましたが、両著は非常によく似ていると考えています。何せタイトルの構図がそっくりで、「非財務と財務」、「MVVとKPI」。まさに、「夢と金」は、現代版「論語と算盤」であると言えるのではないでしょうか。
私は、BIG4のトーマツで7年半、監査マネジャーまで務めた後、クロス・オペレーショングループというスタートアップCFOを4年強務めて独立しました。最近CFO代行ということで、プライム上場企業のM&A実務支援やスタンダード上場企業の経理責任者代行から、設立したてのスタートアップ支援まで幅広に行っています。
そんな中で、「夢・論語」が最重要の目的やゴール(Why/Purpose)であり、「金・算盤」はその手段(How/Advantage)であるという事を、常々考えてきました。株式会社というのは、多少なりとも世の中を「より良くする」ために設立され、顧客に対して価値を提供して対価を収受(=売上)しています。つまり出発点には必ず「夢・論語」が存在していると言えます。
たまに「夢・論語」が本当にあるのか疑いたくなる企業もありますが、そういった企業だって、設立当初は夢に満ち溢れていたはずなのです。それが、どこからか「金・算盤」に主導権を奪われ、当初思い描いていた、より豊かな未来に貢献するという「夢・論語」が忘れ去られてしまっているのです。
(この事がよく表されているのが、HUNTER×HUNTERに出てくるレオリオのコメントだと思います、読んでない方すみません…mm)
3. これからのスタートアップにおける「夢と金」
さて、今まさに夢を、論語を、世の中への貢献を目指されているスタートアップ企業経営者の皆様、僕はCFO経験者として、また独立した今はCEOとして、皆様の事を心の底から尊敬しています。是非ともその設立時に思い描いた「夢・論語」を大切になさってください。そして、その大切な「夢・論語」を「金・算盤」などというただの手段のために、犠牲にしないでください。
一方で、「夢と金」の帯にも書いてある通り、「お金が尽きると夢が尽きる」、これもまた避けられない真実なのです。マーケットが特に冷え込んでいる冬の時代、Cash Cowとなる収益事業(BPOなど)を持った上で、大きなレバレッジの効いたSaaS事業に投資する経済的エコシステムを、貴社の中で是非構築してみてください。当該経済的エコシステムにより、既に生存確保が確立されている事により、安心して一心不乱に「夢・論語」を追究できるようになるはずです。今後はVCも、そういった企業への投資を好むようにシフトしていくと考えます。
さらに一方で、それをも超越するような、とんでもない怪物企業が、いつかこの日本から出現する事を願ってやみません。野球における大谷翔平選手のように、「世界一の野球選手」と称されるような企業です。きっとそういった企業は、たとえ「金・算盤」が尽きそうだとしても、それでもしかして倒産してしまったとしても、倒産してることにも気がつかないくらい「夢・論語」を追究できるような企業であると信じています。そういった、観衆を熱狂の渦に巻き込む怪物が、いつか「GAFAM」を超えるような企業を生み出してくれる事を信じ、願わくばその企業を支援できるような企業に私たちも成長したいと思っています。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
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