早さを捨てると量が減る
vol.106
それはそれで1つの答えだとは思いますが、もう一方で「遅さ」が実は生産性を上げるという説があります。
それが「スロームーブメント」です。
〈lifehacker / 2024年6月13日〉
こちらは、よりゆっくりとしたペースで慎重に仕事を行っていこうという考え。
職場でのメンタルヘルスとウェルネスへの関心の高まりと密接に関連しており、単なる成果よりも仕事と生活の質により大きな価値を生み出すというのです。
そして、仕事と生活の質が結果として生産性を上げる。
何よりも、心にゆとりが生まれ持続可能な働き方につながり、勤め先へのロイヤリティも高まると言われているのです。
実際、業績アップにつながっている例も多々あります。
例えば、2020年7月に完全に週32時間週労働制に切り替えたThe Wanderlust Groupがそうです。
つまりは週休3日制を導入したのですが、面白いのが、普通は金曜日を休みにする会社が多い中、同社では月曜日を休日にしたこと。
「休むことをまずは第一にしよう」というメッセージが伝わってきますね。
この変更を行って以来、同社の収益は倍増しています。
これは、週労働時間の短縮が与えるポジティブな影響の典型的な例でしょう。
私もスロームーブメントによって生産性が上がるという話にはピンとくるとことがあります。
確かに早くて量をこなすことは良いことです。
一方で気をつけないといけないのが、量をこなすことに意識がいき過ぎることでしょう。
忙しさに価値をおいてしまうと、余計な仕事を無意識につくり上げてしまっている可能性があるからです。
『1万人のリーダーが悩んでいること』の著者で、職場再建のプロと称される井浩一さんは
と指摘しています。
つまり、今風に言えば「ブルシットジョブ」に囚われていないかということは見直す必要はあるのです。
以前、【「忙しい」って言わない…】という記事でも語りましたが、心理学では「パーキンソンの法則」というものがあります。
これは、簡単に言うと人は持っているお金や時間をあるだけ使ってしまうという特性を持っているということ。
時間でいえば、例えば30分で終わるような打ち合わせも1時間で設定すると、1時間フルに時間をかけてしまうのです。
特に早さと量を重視する人の中には、作業をしていないと罪悪感を感じてしまう人も多い。
それは誠実で素晴らしいことではありますが、余剰な仕事を生み出してしまっているとしたら…、それは本人にとってもマイナスになってしまうでしょう…
スロームーブメントはこうした余剰の仕事に対しても向き合います。
結果として、業務の断捨離が進み生産性も上がる。
という話が、なんとなーく感じていただけたら幸いです。
…と言いつつ、私もついつい早さと量を追ってしまいがちです…
…実は自分にこそ、それを言ってあげないといけない…(汗)
…ということで、バランスよく仕事に向き合っていきたいと思います…😅
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?