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光に向かって -2024年の展望-
column vol.1182
明けまして、おめでとうございます。
2024年になりました。
横浜は快晴。
心なしか、いつもより太陽が大きく見えました。
今年も元旦は、時流予測から始めさせていただきます。
ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ😊
「インテグリティ」がのキーワード
まずは、対局的な視点からお話しさせていただきます。
今年のキーワードの1つになりそうなのが「インテグリティ」。
インテグリティとは「誠実」「真摯」「高潔」などの意味です。
電通グループの「2024メディアトレンド調査 ~The Pace of Progress(進歩のスピード)」では、「インテグリティ・エコノミクス」が3つのトレンドのうちの1つとして取り上げられています。
〈NEWPRINET / 2023年10月18日〉
同調査ではこのように考察されています。
2024年の成長は、収益性だけでなく、ブランドの社会に対するサステナブルな貢献についても注目されている。社会と政治の分極化が進み、気候変動が深刻化する中、生活者とブランドにとって、より炭素効率が高く、多様で安全なオンライン空間を構築することが成功のカギになる。
経済的利益と社会的利益の両輪経営を求めれる時代ということですが、もう1つ取り上げたいのが「偽」への不安です。
昨年も政治・経済などにおいて、さまざまな残念な出来事が見られましたね…
他にも2023年は何といってもAIの台頭が世を席巻。
その分、フェイクニュースなどに対しての警戒感が高まっています。
ちなみに、米辞書出版大手「メリアム・ウェブスター」が「2023年の言葉」に定めたのが「オーセンティック」。
〈REUTETS / 2023年11月28日〉
「本物の」「正真正銘の」という意味ですが、本物と偽物を見極めようという社会心理が窺えますね。
流行色が示す「安らぎ」への心理
こうしたマインドはトレンドカラーにも見られています。
日本流行色協会は、今年の色に「世界にハロー!世の中を明るく照らすブルー」として
モデレート・ブルー
を選んでいます。
〈繊研新聞社 / 2023年12月6日〉
こちらは、先行きを見定める冷静さを与え、未来を明るく前向きにしてくれる色。
22年のジョリーコーラル、23年のルミナスイエローと明るいビタミンカラーが続きましたが、24年は一転して落ち着いた寒色系となります。
モデレート・ブルーのマンセル値(色相・明度・彩度)は「3.6PB5.5/8.6」。
明るく優しいブルーで、キーワードは「冷静」「知性」「平和」「のどかさ」「安らぎ」「調和」などになります。
同協会では、選定理由をこのように解説。
日常が戻り、失われたエネルギーを補給してくれる暖色系が求められたが、24年は冷静さを与える色が必要。時代の混沌や世の中の不平不満を浄化し、未来を明るく照らす。地球や平和のイメージもあり、地球環境問題や紛争問題にも一人ひとりが知識と知性を身に着け、困難を乗り越えていきたいと願っている。
他にも、パントン・カラー・インスティテュートが、2024年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」に
ピーチ・ファズ(Peach Fuzz: Pantone 13-1023)
を選出しています。
ピンクとオレンジの中間色の “ピーチ・ファズ” は、「ファズ」が綿毛を意味するように、触れたくなるような優しい印象の色合いで
柔らかな雰囲気で心を和ませる
という意図で選ばれているのです。
やはり、「安らぎ」がポイントですね。
消費者心理は「欲と刺激」
さまざまな不安が混沌とする時代。
そうした閉塞感の中で消費は「解放」を求めているようです。
日経トレンディでは消費者心理は「欲と刺激」に向かうと予想しています。
【2024年ヒット予測ベスト30 5つの消費トレンドとは】
〈日経 X TREND / 2023年11月29日〉
【日経トレンディ「24年ヒット予測」 1位はドローンショー&空中QR】
〈日経 X TREND / 2023年11月3日〉
同誌では5つの消費トレンドを挙げています。
(1)空間エンタメ
(2)強刺激
(3)1%の我慢
(4)ながら消費
(5)フィジタル
「欲と刺激」を最も表すトレンドが(3)の「1%の我慢」でしょう。
これは「欲を満たすためには〝1%の我慢〟さえしたくない」という欲求を表現しています。
例えば、味や食感でも妥協したくない人向けの「おいしいオートミール 新ごはん」などが挙げられています。
2024年は「イマーシブ」の開花年
(4)の「ながら消費」はタイパ需要のこと。
そして、聞きなれないのが(2)「強刺激」と(5)「フィジタル」ではないでしょうか?
(2)の「強刺激」を分かりやすく表している商品が「痛いコスメ」です。
マイクロニードルなど、少し刺激はあるけど、浸透力の高いコスメへのニーズが高まっています。
そして、(5)の「フィジタル」はフィジカルとデジタルの造語。
「パワードシニア」がキーワードで、ピント調節を自動で行うアイウェア「ViXion01」や、聴力を補完するワイヤレスイヤホン「Jabra Enhance」などが、その代表例です。
デジタル技術を使って実年齢よりも若々しく過ごす。
そうした大人世代が増えることを予見しています。
そして、何と言っても最大の注目は(1)の「空間エンタメ」でしょう。
代表的なキーワードとなるのが「イマーシブ」。
つまり、「没入体験」です。
この最大のトピックスになりそうなのが、春にオープン予定の「イマーシブ・フォート東京」。
単なる鑑賞者ではなく、劇的な展開に巻き込まれる登場人物の一人になれる世界初の “完全没入体験” に注目が集まっています。
USJをV字回復させた希代のマーケターである森岡毅さんが手掛けるテーマパークとしてメディアを賑わしています。
そして、森岡さんと言えば25年には沖縄の大自然を活かしたイマーシブ型テーマパーク「ジャングリア」を開業予定。
他にも「没入体験」は続々と開花していくでしょう。
ちなみに「株式会社seamint.」がZ世代を対象に行った「2023年トレンド大賞&2024年トレンド予測」でも「イマーシブ」はキーワードに挙げられております。
〈PRTIMES / 2023年11月29日〉
グラットン教授が掲げるキーワード
最後に私自身の心構えとして参考になった記事をお届けしたいと思います。
それが、フォーブスジャパンの【人生100年時代を生きるヒントは? グラットン教授に聞いた2024年のキーワード】です。
〈Forbes JAPAN / 2023年12月29日〉
毎年、新年になる度に「今年こそイノベーションを!」という論調の話が増えますが、グラットン教授は日本の「カイゼン(改善)」という美徳を受けて、このようにお話しされております。
晴らしいと思います。世界中が、カイゼンを大好きですからね。小さな変化でも素晴らしい。実際、大きな変化を起こすのは簡単ではありません。私自身の人生を振り返ってみても、大きな変化を起こせたことはほとんどありません。人に「大きな変化を起こせ」というのは、多くを求めすぎなのかもしれなません。ほとんどの人は、物事を少しずつ変えていこうとするものです。何かを試してみるが、うまくいかない。そこで別の方法を試してみて、気に入ったものを取り入れる──。試行錯誤をしていくうちに、道が開けていくのです。
イノベーションというと、突然大きく変化する(させる)ものという印象を持ってしまいがちですが、グラットン教授は「日々の習慣が未来を変える」と仰っているのです。
小さな積み重ねが大きな変化を生む。
これは、私が人生のモットーとする元プロ野球選手のイチローさんの言葉
小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道
と非常にリンクします。
副社長になって、もうじき丸5年が経ちます。
毎年、変革を起こそうと力んでしまう傾向にありますが…、理想を掲げながらも、一歩一歩着実に歩むことの大切さを感じます。
むしろ、3歩進んで2歩下がる。
経営は、いや人生は、そんな簡単には上手くいかないことを改めて胸に刻みながら、日々精進したいと考えております🫡
そして、noteについても、今年も「一日一記事」書いて参りたいと思っていますので、ぜひぜひ2024年も何卒よろしくお願いいたします🙇🏻🙇🏻🙇🏻