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知的好奇心を育む秘訣

column vol.1275

少子高齢化が進み、2070年には15~64歳の生産年齢人口約52%まで低下する。

そんな見込みがある中、大企業を中心にシニア世代に長く活躍していただく動きが広がっています。

〈産経新聞 / 2024年8月13日〉

働く意欲があり、活躍できるなら、年齢で制限する必要はない。

私はそう思い、できる限り長く働きたいのですが、それは世間の皆さんも同じようです。

リクルートが昨年、全国の60~74歳の6000人を対象にした調査でも、7割以上の方「70代以上まで働きたい」と回答。

3年前、高年齢者雇用安定法が改正され、70歳までの就業機会の確保が努力義務となったり、NECダイキン工業など、役職定年を廃止する企業も出てきたり、こうした流れは今後一層強くなっていくでしょう。

一方で、私としては若い人たちにとって「一緒に働きたい人」でいないといけないと思っていますし、これからのAI時代に適した人材でいたい。

リスキリングを行う上でも的確な選択をしたいと思っています。

そんな中、『自分のスキルをアップデートし続ける「リスキリング 」』の著者であり、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事の後藤宗明さん

「『学際的スキル』が大切である」

と仰っております。

〈JBpress / 2024年8月27日〉


AI時代の光「学際的スキル」

「学際的」とは、英語の「interdisciplinary」という言葉が元になっているようで

「複数の異なる専門分野にまたがる、分野の垣根を越えた」

という意味。

これは、内閣府が提唱する「総合知」同様の言葉です。

ビジネスの世界における学際的スキルを、後藤さんはこのように説明しています。

複雑な問題を解決し、新たな洞察を生み出し、イノベーションを起こすために、2つ以上の異なる分野の知識統合し、応用する技術のこと」

AIは一つの分野を深化させていくことは得意ですが、複数の分野の知識結びつけて現時点で存在していない「考え方」や「知識」をつくり出すのは不得意だと言われています。

一方、人間独自の視点で考えたり、応用するのが得意

特に「問いを立てる力」を強化する必要があり、未解決の課題を解決していくために複数の視点や経験から培われるスキルを持つことが求められるでしょう。

ちなみに、学際的スキル(総合知)の活用方法としては、次のようなポイントが挙げられています。

(a)属する組織「矩(のり)」超え専門領域の枠にとらわれず、多様な知を持ち寄り
(b)ビジョンを形成
し、
(c)バックキャスト
しつつ課題を整理し、
(d)連携
を取りながら専門知の組み合わせにより解決することで、
(e)目指す未来を実現
する

リスキリングについても学ぶことを目的にせず叶えたいビジョン解決したい課題に対して学ぶべきことを柔軟に決めていく

そうした考えが自然と学際的学びへと導いていくはずです。

学際的スキルの種は「好奇心」

最近、大学ではリベラルアーツなど、文理の垣根を超えた学びが広がってきています。

我々大人世代リスキリングの壁の1つが、こうした科目(分野)のカテゴリーが強いことでしょう。

まずは未踏の分野であっても興味を持つ

仮に文系でも理数系の分野に興味を持つだけでも大切なのです。

また、40代は脳の曲がり角

好奇心を司る前頭葉が老化しやすくなるのもこの世代からと言われているので、うっかりしているとどんどん物事への興味を失ってしまいます…(汗)

…とうことで前頭葉(好奇心)を鍛えて老化させないことが重要なのですが…

ライフハッカー【マイクロソフトCEOが従業員に根付かせた「何でも学ぶ」文化。自己研磨には謙虚な姿勢が重要】という記事が非常に参考になるので共有させていただきます。

〈lifehacker / 2024年6月26日〉

ビジネス大国のアメリカで1・2を争う時価総額の高さを誇るマイクロソフトでは、「何でも学ぶ」文化が確立されています。

一方で、どんな会社でもそうした文化を確立するのは簡単ではない

実際、同社のCEOであるサティア・ナデラさんに影響を与えたとされるキャロル・ドウェックさん

「『好奇心を持つ』ことを単に唱えるだけでは変革につながらない」

と指摘しています。

では、どうやってその文化の土壌をつくっていけば良いのでしょうか?

私は世界的ファーストフード企業「ヤム・ブランズ」の前会長兼CEOであるデビッド・C・ノバックさんの言葉に大きなヒントがあると感じています。

「自己研磨できる唯一の方法は、自分ひとりでできることではなく、自己研磨には他人から学ぶべきだという『謙虚な姿勢』と『自己認識』を築かなければならない」。

つまり、一人ではなく「仲間」をつくるということです。

これは、非常に分かります。

当社では、イマジナスという時流分析会議を行っているのですが、社内のメンバーと一緒にトピックスを集め、分析しているからこそ、これだけ毎日noteも書ける

私のnoteは、まさにチームの力です。

また、言わずもがなnoteも同じでしょう。

知見が溢れるプラットフォームで賢者の皆さんと交流できる。

間違いなく、知的好奇心のインキュベーションサイトと呼べるでしょう😊

知的交流の機会をつくる

最近では、こうした知的交流の場を提供する企業も増えてきました。

その1つが「勉強カフェ」です。

〈@DIME / 2024年7月12日〉

コンセプトは、主体的に学び続けるライフスタイルを持つ人々に向けた「LEARNING NEVER ENDS」

つまり、大人の会員制ラーニングスペースです。

全国に33ヵ所を展開し、勉強場所としては日本最大級の規模

会員数全国で5,000名以上で、これまで1万人以上の方が勉強カフェで学び、巣立っていったそうです。

特徴は、ただの場所貸しビジネスではないこと。

利用者が

「勉強に集中できる」
「勉強する気が湧いてくる」
「勉強が習慣化できる」

といった環境を整えているのです。

そして、一人で学ぶこともできますが「仲間」づくりの機会がある。

学びのイベントスタッフを介して勉強仲間も紹介してくるのです。

こうして知的交流を通して、好奇心が育まれ、自分をどんどんアップデートさせられます

一旦、「何でも学ぶ文化」が体質化されれば、こっちのものです。

あとは知的好奇心が雪だるま式に大きくなっていく。

その第一歩をどうつくるのかがポイントですね。

私も、ずっと社会に貢献できるように様々なことに興味を持って学び続けたいと思います!

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました😊

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