美しい人生を金継ぎから学ぶ
vol.152
産経新聞大阪編集局の石橋明日佳さんが執筆された【「壊した体でも、よりよく」 日本の技法「金継ぎ」から着想した万博ベルギー館の人生哲学】という記事に心を打たれたので共有させていただきます。
〈産経新聞 / 2024年11月16日〉
来年の大阪・関西万博に出展するベルギーの展示プログラムには、ケガや病気の後、完全な健康体に戻れなくても、“より楽しく生きよう” という人生哲学が通底されている。
そして、このベルギー流ウェルビーイングは、何と「金継ぎ」がヒントになっているそうです。
金継ぎとは、日本の伝統的な陶磁器の修復技法。
使い慣らしたモノを、古びて壊れた後も手入れし、少しでも長く、美しく使う。
こうした考え方は「サステナブルである」と、さまざまな国で支持されていますが、ベルギーはそれを陶器と人生を重ねたというわけです。
国際博覧会ベルギー政府代表委員会のアルドゥイン・デッケルス上席係長は
と語っていらっしゃいます。
確かに、本当にそうですね。
約50年生きていて、…正直、昔と比べて「衰えたな…」と思うことはありますが、その分、得たものも多いような気がします。
例えば、昔ほど物事に対して熱血的に取り組めなくなっていますが、心の火が弱火になった分、上手くいかないことや、人に対して寛容になれていたり。
昔ほど外に出かける体力はなくなったけれど、その分、家で読書を楽しみ、知力を磨いたり。
何かが衰えたり、失われたりすることで、新しいものを手にしているような気がするのです。
以前、【身につけたい「老人力」】という記事で、前衛芸術家で作家の赤瀬川原平さんが執筆してベストセラーになった『老人力』を紹介しましたが、
という考え方は、まさに金継ぎの精神そのものでしょう。
そう考えると、「アンチエイジング」という言葉がありますが、別にアンチになる必要もない気がしてきました(笑)
これからも歳をとりに、何か欠けていくことがあったとしても、その分、新しい金を継ぎ足していけば良い。
ベルギー流のウェルビーイングには、そうした美しく年輪を重ねるヒントが詰まっているのです😊
「金継ぎ道」を探求しながら、今後の人生を歩んでいきたいと思います〜
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!