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日本の“未来”は明るい
column vol.806
現代ビジネスに掲載された可能性溢れる日本の未来についての記事に元気をいただいたので共有させていただきます。
【この国はまだ世界で戦える…!キヤノン電子、クボタ、NEC、パナソニック…とんでもない技術を開発する「日本のすごい企業」】
〈現代ビジネス / 2022年10月11日〉
【人類を救う頭脳はこの国にあった…!人工光合成、培養肉、量子コンピュータ…「世界を変える日本の天才たち」】
〈現代ビジネス / 2022年10月11日〉
【日本の未来は明るい!介護、エネルギー、食糧問題…世界を変えていく「異能の日本人」たち】
〈現代ビジネス / 2022年10月12日〉
失われた30年間を経て、未だ停滞する日本経済ですが、実はたくさんの希望があることを伝えてくれています。
例えば、「内製化」によって世界に並ぶ宇宙ビジネスを展開しようとするNECの挑戦。
そして、「農業界のGAFA」と呼べる存在感を放つクボタの事例などが紹介されています。
特に、私がこの3つの記事を読んで興味を持ったのが「水素」「量子コンピューター」、そして「バイオ原油」の3項目です。
水素分野は「人工光合成」で一気に優位に
「水素」といえば、米欧中に対し遅れをとっているイメージがありますが、日本は人工光合成で水素を生み出す研究で圧倒的に優位にあります。
地球温暖化を防ぐために脱炭素が求められていますが、水素は重要な役割を担っています。
その水素を化石燃料を使うことなく取り出すことができれば、温室効果ガス削減に与える影響は計り知れないのです。
ちなみに人工光合成は、水に光触媒を混ぜ、太陽光が当たると水素ができるという仕組み。
'70年代に酸化チタンに光を当てると水が酸素と水素に分解されることが明らかになり、'80年代に各国で熱心に研究されていましたが、当時の研究は全て失敗に。
そんな中、東京大学特別教授の堂免一成先生を筆頭に日本の研究者だけは研究を継続。
'00年代に入って、新しい光触媒の研究やソーラー水素製造の実証試験が進み、低コスト技術となりうる人工光合成は再び注目を集めたのです。
東京理科大学教授の工藤昭彦先生は
まだ高効率に水素を生み出せる光触媒が開発されていない。これが克服されれば、純国産の科学技術で世界の資源・エネルギー・環境問題を解決に導くことができるでしょう。
と希望を語っていらっしゃいます。
「資源・エネルギー・環境問題」は、まさに日本にとっても、世界にとっても喫緊の課題。
今後の成長分野の1つと目されている「グリーンエコノミー」分野を日本がリードすることができるのか?
非常に楽しみなトピックです。
希望溢れる「量子コンピュータ」開発
そして、「これからの時代」ということでいえば、非常に重要になってくるのが「量子コンピュータ」です。
量子コンピュータとは量子力学的原理により、並列性を実現すると言われています。
この「並列性を実現する」ということが、コンピュータの世界にパラダイムシフトを引き起こすのです。
従来のコンピュータでは情報の基本単位を「ビット」とし、それぞれを「0」か「1」の状態を取ることによって、2進数で数を保持し、演算を行います。
つまり、0または1のどちらかの状態を表すことができますが、2つ以上の状態を同時に表すことができません。
一方、量子コンピュータなら「重ね合わせ」という量子力学的な基本性質を用いるので、2つまたはそれ以上の状態を同時に表すことができるのです。
これにより、空前絶後の圧倒的な計算能力が生まれます。
ちなみに、中国は'20年に量子コンピュータ試作機「九章」を生み出しましたが、当時最速の計算速度を誇った日本のスパコン「富岳」だと6億年かかる計算を、わずか200秒で処理したと発表。
それだけ、量子コンピュータと従来のコンピュータの差があるのです。
量子コンピュータの世界は、IBMやGoogleがトップランナーとして君臨し、両社とも100量子ビット前後の量子コンピュータを発表しているのですが、日本も負けていません。
早稲田大学発ベンチャーNanoQTが同大学理工学術院教授の青木隆朗先生と開発したナノファイバー共振器は、「世界標準を取れる技術」と評されています。
このナノファイバー共振器は、少なくとも1万量子ビットの原子を収容することができ、理論上はこれをファイバーで100基繋げば、量子コンピュータのハードウェアが完成することになります。
さらにそれらを通信用ファイバーで繋げば、量子ネットワークの実装が可能になると言われているのです。
これが実現すれば、量子コンピュータ分野において世界に存在感を示すことができるでしょう。
「日本が産油国になれる」可能性
そして最後は「バイオ原油」についてです。
MoBiol藻類研究所を設立した、元筑波大学教授の渡邉信氏さんの「日本は産油国になれる」というメッセージに注目が集まっています。
東京海洋大学教授の木船弘康さんは渡邉さんの研究を知り、「救われる思いがした」と語ります。
その理由をこのように解説しております。
私は船舶の電動化を研究していますが、電動化するとディーゼルエンジンより温室効果ガスが増える懸念があります。しかし、渡邉先生の研究によれば、下水処理場で下水を藻に浄化させながら繁殖させ、その藻からバイオ原油を生産できるというのです。実現すれば、日本に明るい話題をもたらすはずです。
藻によって下水を処理しつつ、日本のエネルギー問題を解決していく。
素晴らしい一石二鳥プログラムです。
実現すれば、この技術は世界中の希望となるでしょう。
また、日本には女子高生のロボットクリエイターの立崎乃衣さんや、要介護者が排泄したにおいをAIで検知し、介護者に伝えるシステムを開発したaba代表の宇井吉美さんなどなど、若き才能が揃っています。
そんな話が目白押しの現代ビジネスの記事3本は、きっと読んでいただけると元気が出るはずです。
ちなみに私がもう1つ楽しみにしているのが、トヨタの「ウーブン・シティ」が11月上旬から建設が始まること。
〈あなたの静岡新聞 / 2022年10月11日〉
'24~'25年に開所する予定の第一期エリアでは、モビリティーや物流、食、農業、エネルギーなどの実証実験に取り組みますが、日本の先端技術の結晶を活かした街、そしてその暮らしがどんなものになるのか、今からとてもワクワクします。
サザエさんシンドロームが起こりがちの日曜の夕方に前向きなニュースを。
今日はそんな気持ちでお届けさせていただきました。
私は日本の未来に期待を抱きながら、この後は美味しいお酒を飲んで過ごしたいと思います。
皆さんも、ぜひぜひ良き日曜の夜をお過ごしくださいませ。
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