日常こそドラマだ
vol.150
当社では、企業のインスタグラムの運営代行を行うことが多いのですが、最近、非常に参考になったアカウントがあります。
それが、昭和学園高校吹奏楽部のアカウントです。
3月から始めたばかりなのに、現在のフォロワー数は何と1.9万人。
上記の動画は、打ち合わせに熱中する生徒たちを、顧問の中野渡基先生がアップテンポの「蛍の光」で帰そうとするという内容で、今日時点で1248万回再生され、18.8万「いいね!」という驚異的な数字に。
〈毎日新聞 / 2024年11月9日〉
ちなみに、同校吹奏楽部は全国的なコンクールで優勝した実績などはなく、いわゆる強豪校ではないそうです。
中野渡さんがインスタを始めたのも、単に保護者の方々に部活の様子を見てもらいたいという理由でした。
ところが、いつも盛り上がって、なかなか帰ろうとしない生徒たちに帰ってもらおうと、あの手この手で帰そうとする先生の様子をアップしたところ、人気アカウントに。
今では、
といった感想がコメント欄に寄せられるほど注目されているのです。
インスタをきっかけに、同校への入学希望者が増え、吹奏楽部に入る新入生が多くなったら、学校側も嬉しいことでしょう。
何気なく始めたことが、保護者を対象としたインナーメディア(共有メディア)から、広報メディアに進化させている。
翻って、宣伝メディアを目的として運営したいと思う企業の皆さんのほどんどが数字が伸びなくて苦労している…
と、どうしても商業色が強くなっていってしまうわけです…
でも、いち生活者の自分に戻れば、商業色の強いアカウントなんて見たくはないでしょう。
でも、そうすると、
と疑問に思う方もいらっしゃるはずです。
私は、それについては「時間専有率」を上げることだと思っています。
これは、その人の一日(日常)の中で、自社と関わっている割合のことです。
今は、競合を同業だけで考えない方が良い時代です。
例えば小売業でいえば、集客イベントを仕掛けたとしても、もしも、他で推し活やスポーツイベントがあれば、お客さんはそっちに流れてしまう。
また、お酒を毎晩飲んでいた人が、夜、バイクでツーリングし、外食して帰ってくる習慣に変われば、お酒とバイクは競合するわけです。
もっと時間にフォーカスするならば、夜遊びと朝活は競合する。
夜遊びと朝活に関連する企業は異業種であっても、競合と言えるのです。
そして現代は、スマホ1つの世界でも、SNS、ゲーム、ネット、動画などなど、ユーザーの心を掴みとろうと競っている。
そんな中で、自社にいかに関心を向けている時間を増やしていくかが大切。
興味の溢れる時代は、関心を奪い合う時代なのです。
芸能界だとよく「最近、露出の減っているタレント」特集みたいなことをやり、「確かに、この人、最近見なくなったなぁ…」と思うのですが、視聴者は気がつかないうちに、その人を見る日常を失っていく。
それは、企業も同じなのです。
投資をしている方は、自分が投資している企業の情報は、バンバン目に入ってくるはずので理解しやすいでしょう。
それは注目しているからです(笑)
では、どうすれば関心を持ってもらえるのか?
そのヒントになるのが、昭和学園高校吹奏楽部のアカウントにあると思うのです。
こうした、誰もが見落としてしまうような日常の風景にこそ、鉱脈がある。
そういうことなのではないでしょうか😊
もしも、「…でも、そんなの見つからない…!」と思う方は、ぜひ我が社にご連絡ください(笑)
…いやいや、商業色の強いアカウントは見られないという話なので、自社の宣伝は、この辺にしておきましょう〜♪
自社のSNS運営に、noteの活動に、ぜひ今回の事例を参考にしていただけると幸いです。
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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