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大人世代の2023 -トレンド総括-

column vol.1172

先日、【Z世代の2023 -トレンド総括-】と題して若者マインドについてお話ししましたが

本日は大人世代について語りたいと思います。

少子高齢化が進んでいる中、60代以上の方々に注目が集まっています。

みずほ銀行産業調査部によると、65歳以上向け市場の規模101兆3000億円にまで増加すると予測されているのです。

ではでは、そんな大人世代の皆さんがどんなことに興味を持っていらっしゃるのか?

まずはトレンドキーワードから見ていきたいと思います。


2023年の5大トレンド

雑誌『ハルメク』のシンクタンク「生きかた上手研究所」が、2023-2024年シニア世代のトレンドを発表しています。

〈ハルメク365 / 2023年12月18日〉

トレンド1:#インスタグランマ
トレンド2:孫と推し活
トレンド3:筋トレ シニア
トレンド4:投資はじめました
トレンド5:シニアは体(タイ)パ

大体、キーワードを見ていただければピンとくるとは思いますが、トレンド3の「筋トレ シニア」はRIZAPグループが手がけたコンビニジム「chocoZAP」の存在が大きいとのこと。

RIZAP60歳以上の会員比率20%を超え、コロナ前の2倍になっているのです。

生きかた上手研究所の大人女性を対象にした調査によると、年間平均約13万円を健康に費やしているという結果に。

「フィットネスジム」の占める割合は約3割で「医薬品・医療品」や「サプリメント」を上回っています。

また、トレンド5の「シニアは体(タイ)パ」「体力の生産性」という意味。

体の負担を減らしながら、時間を効率的に使う傾向が見られているのです。

例えば、松屋銀座では舌平目のムニエルなど4000円ぐらいの高級冷凍食品が売れているのですが、これも、わざわざお店を予約して店に向かうよりも、家でのんびりと楽しむ “体パ” の一環

“体にやさしく” がポイントです。

そして、個人的に大注目しているのが、トレンド1の「#インスタグランマ」

つまり、大人インフルエンサーです。

同研究所の定点調査では、シニアのSNS利用率がコロナ前(19年)11.9%→(23年)31.9%に。

Instagramの利用率の急伸(4.4%→22.2%)が、大人女性のSNS普及を牽引しているのですが

そうした中、感度の高いファッショニスタが増えています。

その一人が、73歳のインスタグランマとして活躍する内藤朝美さん

〈GINGER / 2023年10月23日〉

約4年前にインスタグラマーを始めて以来、

「おしゃれすぎる」
「こんな風に年齢を重ねたい」

と話題になり、今やフォロワー数は10万人超え

「日本一おしゃれな70代」としてメディアにひっぱりだこなのです。

「推し」がいる大人女性は「35.2%」

また現在、「推し活」は社会全体として圧倒的なトレンドになっていますが、若い人だけではなく、そのエネルギーは大人世代からも感じられます。

ハルメク50~84歳の女性559名を対象に「推し」に関する実態調査を行っているので、そちらを共有させていただきます。

〈ハルメク / Webサイト〉

まず、「推し」という言葉の認知度については83.3%

さらに、現在「推し」 がいる大人女性35.2%のようです。

ちなみに、年間利用額平均約9万円

何にお金をかけているのかと言いますと

「遠征費(宿泊、交通費など)」に費やしている30人の平均値:87,167円
「コンサートなどのチケット費」に費やしている77人の平均値:55,699円
「本・雑誌・関連書籍など」に費やしている65人の平均値:34,892円

上記3つが多いようです。

ちなみに、「推し活での日常の変化」については、このようになっています。

「動画サイトを見るようになった」…29.9%(59人)
「新しい目標・夢ができた」…29.9%(59人)
「笑いが増えた」…28.9%(57人)

「健康になった」「仲間が増えた」といったような声もあり、人生に彩りをもたらしていることが分かりますね。

また、先ほど「トレンド2:孫と推し活」とあったように、子や孫と一緒に楽しむことで、世代を超えたつながりも生んでいるのです。

東京・鶯谷の「ディスコ」が大盛況

最後は個人的に気になったピンポイントな話題をお届けして話を締め括りたいと思います。

夜の鶯谷に、ミニスカート、ジージャン、革パンツ、ジャージーなどなど、思い思いの勝負服をまとった大人世代が集まるディスコがあります。

それが「歌謡曲カフェLover’s」です。

〈AERA.dot / 2023年12月17日〉

ミラーボールが回るダンスフロアに集まるのは、50〜60代を中心に、上は70代というファンキーな大人たち

クック・ニック&チャッキーが1972年にリリースした『可愛いいひとよ』などの昭和歌謡に合わせて、心地よいダンスステップを刻んでいらっしゃいます。

このお店のコンセプトは「タイムマシーン」なのですが、若い頃にディスコで遊んでいた方々が、その時の自分に戻って楽しむ場所

常連客の一人、北千住在住のマシャさん(65)は、お店の魅力をこのように語っていらっしゃいます。

社交ダンスはお酒を飲んで踊ったりしたら怒られちゃうけど、ディスコは気楽にやっても大丈夫。しかもね、敷居が高いと行くのが面倒になるけど、ここは歌って踊って楽しもうというノリの人が来るんです。人生を冷静に見られるようになった人が集まっていて、男女関係なくフレンドリー。

昔、熱中したもの今の円熟した心で楽しむというのは、非常に素敵なことです。

また、マーケティング的な観点で見ても「リバイバルコンテンツ」「タイムマシーンコンテンツ」は、少子高齢化の市場の中で大きな鉱脈になっていくでしょう。

ちなみに、私の人生を振り返ると、青春時代に一番打ち込んだものは芝居でした。

40代に入ってから、ずっと頭の片隅で「また舞台に立ってみたいな」と思ったりしていますが、さすがに今は…という感じですかね…

…まぁまぁ、その辺はゆっくりとやっていきたいと思います😊

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。


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