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買い物ついでに未来を決める

vol.158

最近、非常に興味深い取り組みに出会いました。

まずは、こちらの写真を見ていただければと思います。

ELEMINIST

こちら、何をされているのかというと、スーパー買い物カゴを使ったショッピングについての投票

消費者の声を可視化して店づくりに生かすというものなのです。

〈ELEMINIST / 2024年11月6日〉

実施したのは、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)。

どっちがいい? 返却ついでに、未来に一票。買い物カゴ投票」というタイトルで、生活協同組合コープみらいコープ葛飾白鳥店を舞台に行われました。

例えば、

「一部のお肉を「トレー」から、「ノントレー包装」変更してもいいですか?」

という問いなど、「サステナブル」をテーマに質問。

この企画が秀逸なのは、単にニーズを聞くだけではなく、質問を通して消費者のエコ意識を高めているのです。

実際、調査会社Globe Scanが毎年実施する消費者インサイト調査によると、

「自分にも周囲にも環境にも良い生き方を妨げているものは何か」

という問いに対し、日本の調査対象者

「高価(50%)」
「何をしたらよいのか分からない(38%)」
「不便(32%)」「自分の行動では何も変わらない(28%)」

という理由で、持続可能なライフスタイルの実現につまずいている

何をしたら良いのか分からない人4割いることを考えると、まずはリテラシーを高めたいところですが、「こういうことが良い」一方通行で伝えると、スルーされがちになってしまう。

一方、投票(質問)形式にすることで考えるきっかけにもなりますし、知らなければ、それが知るきっかけにもなる。

主体的にサステナブルな消費に心を向かわせる仕掛けとなっているのです。

さらに、それがちゃんと売上にもつながっている

同店では、「一部のお肉を『トレー』から『ノントレー包装』に変更してもいいですか?」という問いかけに対し、

YES(やってほしい)」の回答が583票(72.3%)

だったことから、実際に売り場を変えたところ、通常よりも販売数が1.5倍に増加したそうです😊

同店は「潜在的なニーズはノントレーにあった」と分析。

さらには、ノントレーが地球環境的に良いことを知ったお客さんが、そうしたアクションをしているお店に対して好意が芽生えた可能性もあります。

昨年、レジ袋有料化から3年エコバッグの利用5割を超えたというニュースが報道されていましたが、なるべく地球にやさしい消費行動をとりたいと思う人は多い

4年前、アメリカで白人警官が黒人警官を死亡させた事件があった際、「BLM(黒人の命は大切)運動」に対して支持しない企業の商品は買わないという「バイコット運動(不買運動)」が起きましたが、小売の現場が、より消費者の意思表示の場になっている傾向も感じています。

啓蒙の場であり、意思表示の場でもある。

昨日も、実店舗の新たな可能性の話をしましたが

小売店は、モノの売り買いする場という固定観念から、いかに卒業できるかがポイントだと改めて感じました。

そんなことを意識しながら、私も小売店のブランディングやマーケティングを考えていきたいと思います🫡

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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