オノマトペが生む “超共感”
vol.93
以前、【日本語とは「和」の言葉】という記事で、日本語の多彩さについて触れましたが
などなど、オノマトペが多いのも日本語の特徴です。
そんなオノマトペの世界を楽しめるアート展が東京・北青山にある「ITOCHU SDGs STUDIO GALLERY」で開催されています。
その名も「オノマトペ処方展」です。
〈TABI LABO / 2024年5月1日〉
タイトルからも分かるように、薬局をコンセプトに親子、スポーツ、医療、友人関係、ビジネス、SNSなど様々なシーンにおけるコミュニケーションのお悩みに、オノマトペを処方してくれるという企画展となっております。
全体監修を務めたのは、オノマトペをテーマにした著書『言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか-』で新書大賞2024のグランプリを受賞した今井むつみ先生と秋田喜美先生。
体験ブースには
などがあります。
非常に興味を持ったので、行ってみたいのですが、ちなみに日本のオノマトペは、その数ざっと4500ほどあるそうですよ。
これは他言語に比べて遥かに多いとのこと。
では、なぜ日本で多いのか?
その答えの1つに、動詞が関係しているとのこと。
日本語は動詞が少ないため、副詞(オノマトペ)を多く持つことで表現に幅を持たせる構造になっていると言われています。
タビラボでは、
と、例を出していますが、なるほど、確かに納得です。
そして、もう1つ、というよりも、今回非常に注目したのが
というタビラボの指摘です。
確かに、“プリプリ” のエビと言った時、お互いがプリプリのエビを経験していないと理解し合えません。
ということを考えると、オノマトペは “共感” を楽しむ言語とも言えそうです。
みたいな感じで、ピタッと感覚が合うと嬉しい気持ちになる。
日本のオノマトペが発達した理由は、マンガ文化が一因になっているようですが、その代表格が『ジョジョの奇妙な冒険』でしょう。
例えば、主人公のジョジョが、敵の黒騎士ブラフォードの長い髪で攻撃された時、普通は何かで巻き付けられた時は “グルグル” と表現されそうですが
このマンガでは…
と表現されているのです…
そして、「そうかな?」という言葉を発する人にオノマトペを付けたとしたら、どんな言葉がふさわしいでしょうか?
「いやいや、そんなオノマトペはないだろう?」と思われそうですが、ジョジョでは
と、表現しているのです…
普通じゃないけど、クセになる。
この一見よく分からないオノマトペ表現が、ジョジョの独自性のある世界を形成する1つになっており、それに共感するファンたちの絆を深めているわけです。
そう考えると、オノマトペを効果的に使うことでコミュニケーションはより豊かになり、人間関係も深まっていくと言っても過言ではないのしかもしれませんね😊
ちょっと探求してみようと思いますので、また何か新しい発見がありましたら、ご報告させていただきます🫡
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