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生きる「廃校」

column vol.1301

少子化により、廃校の数が増加しています。

文部科学省が2018年に行った調査によると、毎年平均約470校程度も減っているのです。

一方で、その廃校を活用した取り組みも多く見られるようになりました。

は絶好のキャンプシーズンですが、長野市にある旧中学校では9月21日~23日小学生対象のプログラムを実施。

〈長野放送 / 2024年10月2日〉

廃校を舞台に人気テレビ番組『逃走中』を模したレクリエーションなどを楽しんだようです。

〜ということで、本日は最近興味を引かれた廃校活用の好事例をご紹介したいと思います。

ぜひ最後までお付き合いくださいませ。


あの人気店の「廃校ホテル」

「廃校×活用」ということで、今一番ホットな話題になっているのが「MUJI BASE OIKAWA」ではないでしょうか?

〈AXIS web / 2024年9月24日〉

そうです、あの無印良品を手がける良品計画が、千葉県夷隅郡大多喜町にある廃校をリノベーションして誕生させた地域体験型宿泊施設です。

同社は「感じ良い暮らしと社会」の実現に向け、地域住民課題価値観共有し、地域を活性化する活動を推進。

その一環となる「MUJI BASE」は、遊休不動産を活用した、地域に根差した暮らしの拠点となります。

場所に囚われないライフスタイルが浸透する中、ユーザーが都市から離れて穏やかな日常を体験し、地域の魅力を再発見することが狙いなのです。

この宿泊施設は3つ目で、昨年8月にオープンした「MUJI BASE KAMOGAWA」(千葉県鴨川市)、今年4月にオープンした「MUJI BASE TESHIMA」(香川県小豆郡土庄町)に続き、2013年に閉校した大多喜町の旧老川小学校を活用

かつて教室だった空間を改装し、2棟3室の客室を用意しています。

「PLAYGROUND(遊び場)」をテーマに、図工室で使われていたスツールダイニングセットにするほか、実験器具調理道具楽器を使ったリメイクランプも配置。

体育館にあったバスケットボールアップサイクルアートされるなど、ノスタルジックな雰囲気に浸りながら、大人も子どもも楽しめる新しい遊び場となっています。

「親子で楽しむワーケーション」が、もっと広がる予感です😊

新しいカタチの「サミット」

「廃校活用」積極的な地域ということで、頭に浮かぶ1つが「福島県」です。

旧石森小学校を活用した複合型テレワークセンター「テラス石森」は、地域の活性化に大きく貢献。

また、地域おこし協力隊によるプロジェクトなども行われており、クリエイティブな活動拠点として再生する取り組みが進んでいます。

そんな福島県で今月、新たな取り組みを行われようとしています。

それが、「レイワ廃校サミット」です。

〈福テレ / 2024年10月3日〉

旧中谷第二小学校を交流拠点として運営する「ひとくらす」
10月27日(日)に初めて開催。

サミットでは、同じように廃校の利活用に取り組む人や、県内の地域おこし協力隊として活動している人をゲストスピーカーに招いてのトークイベント、そして移住に関する専門家の講演などを行う予定です。

他にも、もう1つ最近注目したのが、廃校舎活用した職業訓練施設のニュースです。

〈福島民報 / 2024年10月1日〉

訓練校の名は「職人育成塾ふくしま・いわき校」

福島県いわき市内の内装・電設・造園業者4社でつくる一般社団法人が手がけているのですが、民間企業の連携による職人訓練校開校県内では初めてとなります。

当校の魅力は、既存の職業訓練施設と比べ、未経験者がより現場に即した実習を無料で受けられること。

しかも、短期間で資格が取得できるのです。

これにより、未経験者の訓練を通じて建設業の専門工事に従事する技能者を自前で確保し、地元への就職を後押しします。

若者が地域に根ざすための一手として期待されているのです。

「ふつう」の小学校が復活

最後は、廃校活用を超えて「廃校復活」を成し遂げようとしている挑戦についてご紹介して締め括りたいと思います。

鹿児島県にある新留小学校は2007年に廃校になったのですが、ある3人の仕掛け人によって蘇ろうとしているのです。

〈Forbes JAPAN / 2024年6月24日〉

その御三方とは、秋田県で教育やまちづくりを手がける丑田俊輔さんと、鹿児島県で保育や食の事業を展開する古川理沙さん、そしてその娘さんで高校在学中の古川瑞樹さん

実は、古川理沙さんは当社の勉強会に参加していただいたり、小売業協会・生活者委員会にもご協力していただいた私の恩人

以前、お会いした時、「小学校を手がけたい」と仰っていたのですが、クラウドファンディングで資金を集め、その夢を実現しようとしているのです。

目指すのは、「ふつう」の学校。

娘さんの瑞樹さん

「生徒主体で学べる中学に入り振り返ってみると、一般的な小学校の授業はもっと魅力的にできると感じている
特別な環境や特別な人がないと完成しない学校ではなくて、全国どこでもその土地の風土を生かしながら実現可能なモデルをつくりたいと考えました」

高校生とは思えないようなコメントに、ただただビビりました…(汗)

一方、普通の中にも当校のこだわりもあります。

学びの柱として「食」「ことば」を据え、新設するランチルーム図書館地域に解放

給食近隣の生産者と連携して提供していく予定とのことです。

お母さんの理沙さん

「人類学の観点からいえば、人が人たるゆえん共食共同の子育てを行うこと。近年は情報革命の影響で脳だけで言葉を処理することが多くなり、言葉と身体感覚が切り離されてしまう傾向があります。そういった課題感からも、食とことばは初等教育や地域づくりにおいて重要だと考えました」

とコメント。

住民・企業・行政など、「同級生・先生・家族」以外とも交わることで、人生の土台をつくっていきたいとのことです。

ここからコミュニティが生まれ、地域が活性化していく。

素晴らしい取り組みですね😊

〜ということで、本日は「廃校」をテーマに様々な地域・企業の取り組みをご紹介して参りました。

私は、先々週から、山梨→鳥取→山梨と、出突っ張りだったので、“廃人”になりそうなぐらい疲れています…(笑)

明日はゆっくりと休んで、月曜日の全社研修に備えたいと思います🫡

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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