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江戸期~昭和初期の経済成長(市場経済側の経済的な視点からの日本酒)その2 本日の紹介酒 櫻正宗 灘の生一本 純米酒 (兵庫県 灘)
※日本酒の画像は、櫻正宗㈱HPより引用
非常に厳しかった市場での酒質の競争
この頃、江戸へお酒を卸すには、上方の銘醸地である伊丹・池田・摂津富田・西宮・灘等の銘醸地の間で熾烈な酒質の競争が行われていて、現代の語の「下らない」の語源は上方から江戸へ下れない酒でありました。
仮に下れたところで
仮に下れたところで、上方の酒同士での競争はもちろん、中国酒(愛知県の知多地方や三重県の四日市近辺)や関東の地回り酒との市場での競争が行われていました。又、この期間に伊丹では、柱焼酎、進化した手を使った酛摺り、灰を使った濾過等の現代の酒造りに繋がる技術の開発や酒造道具に関する改善が行われていました。
元禄期 徳川綱吉公の前田江戸屋敷御成
※画像は徳川綱吉公(ウィキペディアより引用)
一方で、元禄年間の1702年に5代将軍綱吉公によって行われた前田江戸屋敷御成において、前田家は加賀から酒を取り寄せて用意したようで、江戸市場で伊丹酒は確かに強かったけど、絶対的に強いとまではいかなかったように思われるし、故に製造の現場に置いては腐造と戦いつつ、江戸の市場に置ける需要の増加に伴う酒造りの作業の効率化、お酒自体の品質の向上、並びに酒造りの道具の開発、改善と共に、海運に置いても船の性能の向上、少しでも早くつけるように航路の工夫等が日進月歩で行われていたように思われ、その中でシェリー造りの工程や糠漬けその他を参考に、伊丹オリジナルの柱焼酎や酛立て法から進化した初期の生酛の技術開発が行われたと私は考えています。
本日の紹介酒
櫻正宗 灘の生一本 純米酒 (兵庫県 灘)
主体となる香り
原料香主体、淡いハーブ香有
感じた香りの具体例
炊いた白米、もち米、カスタードクリーム、マシュマロ、スペアミント、クレソン、エノキ、杉、青竹、スダチ
具体的に感じた味わい
ふくらみがありスッキリした飲み口、ふくらみがあり滑らかな旨味が主体、後味はスッキリしている、カスタードクリームやスペアミントを思わせる含み香
このお酒の特徴
ふくらみがあり滑らかで後味のキレが良い
温度設定のポイント
20℃前後にて、ふくらみがあり滑らか、スッキリとした後味を引き出す
45℃前後にて、ふくよかで柔らかくキレの良い後味を引き出す
この日本酒に合わせてみたい食べ物
根菜類の煮つけ、カレイの煮つけ、カレイの唐揚げ、鶏のから揚げ、フィッシュ&チップス、小エビの唐揚げ、若竹煮、鰤の造り、鰆の西京焼き、クリームコロッケ、朴歯みそ焼き等