新幹線より早く帰りたい
起床して朝の準備をしている時、
ふとスマホに目をやると、深夜2時過ぎに彼女からの
メッセージ通知がありました。
「事故った」
仕事で滞在していた名古屋で朝を迎え、
シャワーに向かおうと思った時でした。
びっくりしすぐに何度か電話するも、連絡は取れません。
自宅へ帰るのをやめ
急いで彼女の家へ行くことに。
新幹線で帰る途中にも何度か電話しますが
全く出ません。
彼女はタクシー運転手をしています。
仕事中に大きな事故に巻き込まれてしまったのではないか。
家に居なかったら
病院に運ばれているということです。
こういう時は色々と嫌な想像してしまいます。
どんなに焦っても到着時間は変わらないのに
トイレへ行く足取りは早くなり、落ち着かなくなります。
家へ到着し、鍵を開けて中へ入ると
何もなかったかのようにぐっすりと熟睡している
彼女の姿がありました。
脳を揺さぶる勢いでベッドを揺らして起こし、
怪我の確認をしますが無事でした。
接触事故で車が擦れた程度で済んだようです。
「いや〜、本当に良かった。
ってか電話出ろよ!」
僕が声を上げて電話に出ないことを注意しているのに、
心配してくれるのが嬉しかったのか
ニコニコしてました。
新幹線であたふたしてたのが猛烈に恥ずかしくなり、
罰として夕飯を奢ってもらいましたとさ。
おしまい。