【ちょっとした感想文】「違うこと」をしないこと 吉本ばなな
むむむ。「宇宙マッサージ」や霊能力や、なにやらスピリチュアルなにおいがする‥。
あまりばななさんの著書を読んだことがなく、タイトルだけで手にとった一冊。意外にもそんな雰囲気でちょっと戸惑ってしまいました。
構成としては、エッセイ・対談・質問と別れていて、どちらかというと対談パートは読む人を選ぶかもしれません。頭がふわふわふわ~となって、途中離脱する方も多いのでは?
それでもエッセイのくだりは「なるほどな」と思える箇所がちらほら。
日常生活に潜む、「なんかちがう」という違和感。私にも「ノイズ」という表現がしっくりきます。自分にとってのノイズ、そう、実際の音ではないのですが、心に迫るざわざわと言いますか、感じることが多々あります。
この商品は高級だからきっと使い心地が良いはずだ。
このお店のレビューは高いからきっと料理もおいしいはずだ。
これが普通と言われているから、おそらく普通なのだろう。
なんとなく違うな…と思いながら、自分を納得させようとしてしまう場面ってありませんか。私もそんな時、ちょっと苦しくなります。
たしかに、ノイズに対する違和感に逆らわないこと、きっとそれが大事なんでしょう。
気の乗らない誘いには安易について行かない。
食べたくないモノは無理して食べない。
好みでない服は着ない。
それはそれでいいじゃないですか。「違うこと」をせず、いつもと同じで良い。それとなく続いていく日常というものも、心を守る選択肢としては決して悪くないと思います。
わお。ちょっと宇宙とか愛とかはよくわからないのですが、いわんとすることはなんとなく、ですよね。
ともかく、自分にとって何が「違うこと」なのか、ノイズなのか。それだけは気にしながら、波に乗って生きていきたいものです。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫