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【ちょっとした感想文】「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

むむむ。「宇宙マッサージ」や霊能力や、なにやらスピリチュアルなにおいがする‥。

あまりばななさんの著書を読んだことがなく、タイトルだけで手にとった一冊。意外にもそんな雰囲気でちょっと戸惑ってしまいました。

構成としては、エッセイ・対談・質問と別れていて、どちらかというと対談パートは読む人を選ぶかもしれません。頭がふわふわふわ~となって、途中離脱する方も多いのでは?

それでもエッセイのくだりは「なるほどな」と思える箇所がちらほら。

自分を納得させようとする時って、たいてい、本来の自分を見失っている。ごまかし続けていると、どんどん苦しくなるし、何かが立ち行かなくなったりする。本来の自分とズレてるから、それがちゃんと現実に反映されるわけです。
生活ってノイズが多いから、つい違うことをしようとするんですよね。それが人間の本能なのかもしれないけど、ちょっと一味加えたいみたいな。

「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

日常生活に潜む、「なんかちがう」という違和感。私にも「ノイズ」という表現がしっくりきます。自分にとってのノイズ、そう、実際の音ではないのですが、心に迫るざわざわと言いますか、感じることが多々あります。

この商品は高級だからきっと使い心地が良いはずだ。
このお店のレビューは高いからきっと料理もおいしいはずだ。
これが普通と言われているから、おそらく普通なのだろう。

なんとなく違うな…と思いながら、自分を納得させようとしてしまう場面ってありませんか。私もそんな時、ちょっと苦しくなります。

本来の自分を生きるには、違うことをしないことが大切。
じゃあ「違うことをしない」って、どういうことなんでしょうかね。
(中略)
ヘンに力が入ったり、ちょっとでも圧がある感じがあったら「あ、こういうことじゃないな」と思ってください。
もっとこう、流れみたいなものに乗っていく感じ。
イメージとしては、サーフィンに似ているかもしれない。

「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

たしかに、ノイズに対する違和感に逆らわないこと、きっとそれが大事なんでしょう。

気の乗らない誘いには安易について行かない。
食べたくないモノは無理して食べない。
好みでない服は着ない。

それはそれでいいじゃないですか。「違うこと」をせず、いつもと同じで良い。それとなく続いていく日常というものも、心を守る選択肢としては決して悪くないと思います。

どんな人も、本来のその人を生きていくのが一番自然で、ちょっとでもズレるとそれが反映されるし、ぴたりと一致すれば、それも反映される。もともと、そういうふうに宇宙のシステムができている。恐ろしいほど正確なその仕組みこそが、きっと、愛というものなのでしょう。

「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

わお。ちょっと宇宙とか愛とかはよくわからないのですが、いわんとすることはなんとなく、ですよね。

ともかく、自分にとって何が「違うこと」なのか、ノイズなのか。それだけは気にしながら、波に乗って生きていきたいものです。

おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫

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