#8|豊岡演劇祭2024|2024.09.19
マームとジプシー『Chair/IL POSTO』
演劇みた。
豊岡演劇祭2024。
2020年から開催されている街おこし的な演劇祭。何年か前から豊岡に拠点を移した劇団・青年団の平田オリザがフェスティバルディレクターを務める。
毎年この季節になると、いろんなアーティストやカンパニーが豊岡(とか、城崎温泉とか)に集まって、劇場以外を使った施設で公演があったり、いろんなお店で演劇関連のイベントが開催されたりで、ぎゅっと集中して演劇成分を吸収できて、結構たのしい。
真面目な話、地方に住んでる(べつに演劇を仕事にしてるとかじゃない、いわゆるライト層の)人間としては、たとえ関心があったとしても、演劇を観れる機会は圧倒的に少ない。ので、こういうイベントは、普通にありがたい(し、ちゃんと人もそれなりに集まってた気がする)。
今回は13・14日の土日2日間で回れるやつだけ回って、13日昼に、松原俊太郎・スペースノットブランク(小野彩加・中澤陽)『ダンスダンスレボリューションズ』、14日朝に、青年団『銀河鉄道の夜』をみた。
で、14日昼にマームとジプシー『Chair/IL POSTO』をみた。
ひとことで言えば、椅子の話だ。けれどもたとえば、自分が1日生きるなかで、どこで、誰と、どれだけ、椅子に座るかを思い浮かべてみるだけでも、その設定がもつ無限の広がりに気づけるはずだ(いちおう、ベタに言っておくと、観客もいままさに座席という椅子に座って観てるわけで)。
ストーリーは作品終盤、ある椅子に座った人物に降りかかった、ある実在の凄惨な事件に収斂していく。
公演を観終わったあと、ひとを待たないといけない時間が少しだけあったので、会場の外に設営されていたキャンプグッズのテントとベンチ的なやつに座って休憩してた。ようするに(社会的な立場や性別が違えば)、問題の事件は、そんな何気ない瞬間に起こったのかもしれない、ということだ。
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