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スッタニパータ 第1章『破滅』 Parābhavasuttaṃ(パラーバヴァ・スッタ)序文




原文

「Evaṃ me sutaṃ – ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.
Atha kho aññatarā devatā abhikkantāya rattiyā abhikkantavaṇṇā kevalakappaṃ jetavanaṃ obhāsetvā
yena bhagavā tenupasaṅkami; upasaṅkamitvā bhagavantaṃ abhivādetvā ekamantaṃ aṭṭhāsi.
Ekamantaṃ ṭhitā kho sā devatā bhagavantaṃ gāthāya ajjhabhāsi.」


「このように私は聞いた。
ある時、仏陀は舎衛城(サーヴァッティー)の祇園精舎(ジェータヴァナ)、
すなわちアナータピンダダ(給孤独長者)の園に滞在していた。

その時、ある天界の神が、深夜にまばゆい光を放ちながら、
祇園精舎全体を輝かせつつ仏陀のもとへと降り立った。
彼女は仏陀の前に進み、深く礼拝した後、
一歩退いて慎み深く立ち、
次のような詩をもって仏陀に問いかけた。」


話の背景

この序文は、「スッタニパータ 第1章『破滅』 Parābhavasuttaṃ(パラーバヴァ・スッタ)」 の導入部分である。
仏陀が舎衛城の祇園精舎に滞在していた夜、神々の世界からある天女が降り立ち、
闇夜を照らす光のように輝きながら、仏陀へと質問を投げかけた。

この場面は、仏教の経典でよく見られる「神々が仏陀に教えを請う」という形式の一つであり、
神々ですら知りたがる「破滅の原因」について、仏陀が明らかにしていくことを示唆している。

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