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週間FXレポート:ユーロドルとドル円の最新分析(2/10~2/14)
今週のユーロドル・ドル円相場展望:トランプ関税と日銀政策の影響
1. 導入
今週の外国為替市場は、トランプ米大統領の関税政策や日銀の金融政策に大きく左右される展開となりました。特に、米国の関税措置の行方、日銀の追加利上げ観測、米国の経済指標の結果が相場の主要な材料となり、ユーロドルやドル円に大きな影響を与えました。
本記事では、ユーロドルとドル円の週間の動向を振り返りつつ、テクニカルな分析を交えて今後の展望を考察していきます。
2. ユーロドルの相場動向
週序盤:トランプ関税発表でドル高も、リスクオフでドル安へ
週初めは、トランプ米大統領がメキシコ、カナダ、中国に追加関税を課す大統領令に署名したことから、米国のインフレ再燃が意識され、ドル高推移が強まりました。しかし、その後、欧州関税への警戒感や欧州株価の下落によるリスクオフの動きが強まり、米国債の買いが増えたことで米長期金利が下落。これを受け、ドル安に転じ、ユーロドルは上昇しました。
週半ば:関税の一部延期でドル高も、米経済指標の悪化でドル安へ
カナダ・メキシコへの関税適用が1ヶ月間延期されたことで一時的にドル高となりましたが、同時に中国への関税発動と欧州への追加関税示唆が再び市場の警戒感を強め、ドル安へ。その後も米長期金利の低下や、米経済指標の予想下振れが続き、ユーロドルは上昇基調を継続しました。
また、日本の実質賃金の予想外の増加や、赤沢再生相の「インフレの状態にある」との発言が日銀の追加利上げ観測を高め、円高が進行。ドル円の下落がユーロドルの上昇を支える要因となりました。
週末:米経済指標の不調と日銀タカ派発言で相場はもみ合い
週末にかけては、加藤財務相のインフレ公認発言や田村日銀審議委員の追加利上げ示唆発言が円高を強め、ドル安・ユーロ安・円高の動きとなりました。しかし、米経済指標の発表が続くなかで米長期金利の下落が起こり、ユーロドルは下落幅を縮小する動きとなりました。
また、トランプ米大統領が相互関税を発動するとの報道を受け、ドル高・ユーロ安で反応し、ユーロドルは下落幅を拡大しました。
テクニカル分析:三角保ち合いの様相
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