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ハリーポッターを英語で読む vol.2

さて、前回に引き続き、早速第2章を読んでいきたいと思います。

前回の記事はこちら↓

CHAPTER 2  
THE VANISHING GLASS  「消えたガラス」

前章の終わりでは赤ん坊だったハリー。第2章ではそれから10年後の様子が描かれます。

※この記事は、既に原作を読んでいる方向けの内容になり、ネタバレを大前提に書いていきますのでご了承ください。

 ダーズリー家で育てられたハリー。家の中にはダドリーの写真や家族写真がずらりと並んでいるが、ハリーの写真は一つもない。

The room held no sign at all that another boy lived in the house too.

ハリーは、ついさっきまで見ていたオートバイの夢を思い出そうとする。ここの第1章とのつながりが好き。

ペチュニアおばさんが扉を叩いて金切り声でハリーを起こしにくる。(嫌な起こされ方…)

ハリーの部屋と称されている「階段下の物置」。クモが出るのは勘弁だけど、小さい頃はハリーポッターの影響で、この階段下の物置というものに少しだけ憧れた。(押入れの中にやたらと入りたがるタイプの子供でした。)

この階段下の物置、原書では“The cupboard under the stairs.”

cupboard というと食器棚?と思うけど、イギリス英語のcupboardは、扉のついた収納庫ならどんなものでも含むらしいです。

 この日はダドリーの誕生日。36個もプレゼントをもらっているのに去年より2個少ないことにキレるダドリー。あまりの傲慢さに呆れるけど、37+2という難しい計算を頑張るダドリーはちょっとだけかわいい。

日本ではクリスマスプレゼントは基本1個で、多くても2、3個ではないかと思うけど、イギリスでは親から子供に送るプレゼントは複数が基本で、10個くらい送る時もあるらしい。それにしても39個は異常である。ドリル会社の景気は良いようだ。

動物園に向かうダーズリー家一向。

映画には出てこないけど、ピアーズという痩せこけたダドリーの子分もついてくる。

原書を読んでいて興味深かったのが、“knicker bocker glory”という語。邦訳では、チョコレート・パフェ。日本でいうパフェ、アメリカでいうアイスクリーム・サンデーのことを、イギリス特有の言い方では、「ニッカーボッカー・グローリー」と呼ぶそう。由来について調べてみたけど諸説あるようです。

そして、ついに問題のシーン。

ハリーがヘビと会話をする、というこのシーンが、後々の「秘密の部屋」の秘密に繋がるなんて、本当にこの物語はよく出来ていると感心する。

ハリーとヘビが会話しているのをピアーズが目撃し、大声でダドリーを呼ぶ。ヘビのいるガラスにピアーズとダドリーの二人が寄りかかった次の瞬間、ガラスが跡形もなく消えてしまった。

Brazil, here I come...Thanksss,amigo. 「ブラジルへ、俺は行く ー シュシュシュ、ありがとよ。アミーゴ」

ヘビの鳴き声は、英語で「hiss」と表し、音自体は日本語の「シュー」とそれほど変わらない。この「Thanksss」のニュアンスを訳で表現するのは難しかっただろうな。このヘビがブラジルにたどり着けたのがが地味にずっと気になっている。

この事件によって、ハリーは食事なしで階段下の物置に閉じ込められてしまう。めちゃくちゃ児童虐待である。

When he had been younger, Harry had dreamed and dreamed of some unknown relation coming to take him away, but it had never happened.

両親のことを何も覚えておらず、惨めな十年を過ごすハリー。早く迎えに来てあげてーと切なくなる。というか、お父さんのジェームズ側の親戚は誰一人いなかったのだろうか。

最後に、原書では、紫やエメラルド色のマントを着た男や、緑の服を着た魔女が出てきたりとカラフルな装いなのに、映画では黒いローブ一色なのが惜しいなあ、と個人的に思ったり。(映画は映画で何度も見ていて大好きです。)

散文になりましたが、以上2章でした。

3章に続きます。

↓メモ書き(分からなかった単語)tidy/fateful/groan/hoodlums/sniggere/gibber/furiously/



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