【感想文】鈴波アミを待っています
どうもヤスです。
久々にnoteを書いてるのですが、ある小説を今日読み終わって、どうしてもTwitterで収まらない長文感想を書きたくなったので、書いていきます。
今回感想を語りたいのは、
『鈴波アミを待っています』(塗田一帆 著)
Vtuberオタク
推しがいる自分にはガッツリ刺さってしまう作品でした…
あらすじは、こんな感じの作品↓
この作品、「とある出来事」にTwitterでリアルタイムで遭遇した後に購入してから、中々読めていなかったのだが一気読みしちゃった…
それくらい、Vtuberオタクの人や何かしらのコンテンツに「推し」がいる人には刺さると思います。
という事で、それぞれ僕が刺さったところを好き勝手に話していきましょう。
(⚠️以下、若干ネタバレがあるかもしれないのでご注意ください⚠️)
推しとリスナーとの関係の話
あらすじに書かれている通り、この物語は主に鈴波アミという突如失踪したVtuberのリスナー(ファン)が、彼女を待ち続ける物語です。
Vtuberとそのリスナーはyoutubeなどの配信サイトのコメントやSNSを通して交流できる関係です。
そのため、Vtuber側が失踪してしまうとリスナーができることは殆どありません。
そう、物語の中のように待ち続けることしかできない…
この絶妙な距離感と、その時のリスナーの気持ちが結構リアルに描写されていて、
鈴波アミのアーカイブを回想しながら描かれる「失踪をしても推している」理由に自己を投影する部分があってグッときました。
推しのために何もできない僕ら、でも帰ってきて欲しいんだ!
物語の主人公は、鈴波アミの1リスナー。
彼はうだつが上がらない日々の中で出会った、鈴波アミが生活の中の支えになっていきます。
彼女から初めてもらった特別なリプのこと
最古参として成長していく彼女を見る喜び
そして、彼女の配信で繰り広げられる話題にいつも元気をもらっていた…
だからこそ失踪してしまった彼女に戻ってきて欲しい!
失踪理由は不明だし、彼女が復帰を望んでいないかもしれない。
それでも、彼は他のリスナーたちと1周年記念配信をする予定だったライブ配信枠に過去の配信についてのコメントしながら彼女の復帰を願って待ち続けます。
そして物語は、同時視聴中に起こるいくつかの出来事や、主人公が使用しているVR世界での出来事から、リスナー達が推しにもう一度会うための大きな動きに発展していきます…
ここからは個人的な話ですが、僕の最推しのVtuberは現在活動を休止しており、復帰目処などのアナウンスがない状態で随分経ちます。
小説の物語と違い、休止の理由などはアナウンスされているのですが、こういうとき「本当に戻ってくるのか?」「ひょっとして復帰したくないのかな?」という不安はリスナーにつきものです。
そう、今まさに僕は最推しを待っている状態です。
そんな僕が彼女に「待ってるよ!」を伝える手段は中々ない。
なぜなら、僕は絵や動画などのクリエイティブな才能が一切ないからです。
絵が絶望的に下手な故にファンアートを投稿して、今でもちゃんと待ってるの気持ちがなかなか表現できない…
小説の中の主人公が同時視聴をして、コメントを続けるのも、同じように動画を作ったり、絵を描いたりができないからです。
でも、Vtuberのリスナーには、そういうタイプの人が多いのではないでしょうか?
僕は正直主人公にめちゃくちゃ共感しました…
主人公に共感したからこそ、物語の中でもう一度 配信上で推しに会いたいが為の行動に突き動かされるものがありました!
だから、この物語を読み終えた今は、エゴでもいいし、つぶやきでもなんでもいいから「帰ってきて欲しい」「待ってる」を発信していこうって前向きな気持ちになりました!
…とまぁ、こんな感じに『鈴波アミを待っています』は
「推しのVtuber」がいる人には、リスナーとして経験しているリアルな気持ちの描写が刺さるし、アニメやアイドルなんかのコンテンツの中に「推し」がいる人にも「あなたのオタク心に刺さるから絶対に読んで欲しい!」と思う作品でした!!