”旅する料理人” 料理人のノマドワーク vol.5(最終回) ”飲食店従業者の未来”
こんにちは。田嶋でございます。料理人のノマドワーク 今回は最終回、
”飲食店従業者の未来”
という大変壮大なタイトルが付けられています。
まず言えることは、仕事の仕方が多岐に渡り、
細分化されていく中で、
飲食店の在り方
自体が大きく変わっていくことが想像できます。
進化する飲食コンテンツ
ここ数年で増えたのが、手ぶらBBQ。
東京都内でも結構ありますよね。できるところ。
ビルの屋上だったり、
ラグジュアリーなテラスだったり。
キャンプ場だけのものじゃ無くなりました。
この業態が結構パーティー市場を削り取ってる
んじゃないでしょうか。
こうゆうBBQの場合、そんな特別に
美味しくなくても楽しいですよね。
自分たちで焼いた下手っぴな肉で充分。
(もちろん焼いてくれるラグジュアリーなのもある)
肉質とかではなくて体験が売りです。
価値ある体験が売りの飲食コンテンツといえば、
博報堂さんのダイニングアウトでしょう。
結構な金額ですが速攻売り切れます。
大量生産されたモノの消費から、
コトの消費への移行
体験に対する対価
消えて無くなる体験に払うお金、価値。
さらにこのイベントがキッカケで、
開催された地域にサスティナブルな
産業や価値が生まれたなら、最高です。
次に中食産業
中食(なかしょく、ちゅうしょく)
家庭外で調理された食品を、
購入して持ち帰るあるいは配達等によって、
家庭内で食べる食事の形態。
Uber Eatsつかってます?便利ですよね。
知人は仕事が終わったら帰りながら
何が食べたいか考えて、帰宅中に頼んで、
家ついたら直ぐに食べられる
ってのをやってました。
あとはフェス系。
フジロックみたいな音楽フェスには絶対にイケてるフェス飯が参加します。
カレー、ピッツァ、ガパオ、冷やし茶漬け、ホットドッグ、きゅうりの一本漬け、
ハンディーで、ガッツリからアッサリまで、
食べやすさも兼ね備えたメニューのフードトラックがよりどりみどり。
音楽抜きの飲食系フェスでも、
去年関東初上陸だった
smorgus bargさいたま新都心
https://www.smorgasburg.com
http://www.shintocity.jp/smorgasburg/
ウチも出ました。
楽しかったです。
天候に左右されるかな〜、集客自体が。
あと、お酒のフェス。
オクトーバーフェスト
クラフトビールや地ビールフェス
大人気なナチュラルワインのフェスも、
全国に広がりを見せています。
僕も4/7に山梨、上野原でワインイベントを
開催します!宜しくお願い致します!
カタルーション
(スペイン、カタルーニャと、
フランスルーションのワインを特集した
ワインインポーター BMO主催のキャンペーン)
[faavoやまなし]←クラウドファンディング
https://faavo.jp/yamanashi/project/3649/report#pj-single-nav
[イベントページ]←詳細はこちら
https://www.facebook.com/events/414818385992184/?ti=ia
飲食店の再定義
ここまで紹介してきたのは、必ずしも実店舗に縛られない
飲食コンテンツでした。
それらは“飲食店”の在り方が変りつつある事を感じさせます。
飲食店従業者の未来を考える為には
変わり続ける飲食店の未来を
考慮しなければいけないと思います。
飲食店というものを再定義する為に、
飲食店が持つ要素を素因数分解して、
必要な要素だけを残す、
もしくは特化させていきます。
本当に大事な要素かどうか。
捨ててもいいものがありはしないか。
1番シンプルなやり方で進めましょう。
飲食店という熟語を分解
飲食店→
・飲む ・食べる ・店
我々は料理人なので"食"を残します。
飲食店で食事する時に、お酒飲まなくても、
少なくとも水は必要です。
"食"には"飲"が欠かせませんので、
捨ててみるのは【店】。
独立志望の料理人が店を作らないとなると、
新規参入のハードルはかなり下がります。
間借りカレー、
フェス飯キッチンカー、
昼は人気のカレー店で、
夜はBAR営業してる店、よく見ますね。
夜営業の店と組んで、朝空いてる店舗借りて、
朝食産業参入。
自分で店やってる人は、
出来れば店が朝、昼、晩、稼働してる方が効率は良いが、
●そこまでの労力がかけられない。
●そもそも朝から入れるスタッフがいない
などの事情で実施するには難しい、
という状況でしょうか。
そこに出来た隙間で、
美味しい朝食専門レストラン。、いいですね。
場所によっては人気出そう。
あとは、ケータリング専門。
僕が好きな例だと、
野毛山カレー食堂
http://www.ncs.am/about.html
は、店舗を後進に譲り、
ケータリングとキッチンカー専門になった
カレー屋さんです。
店舗も、やった上での進化です。
プロダクト自体もめちゃくちゃ美味いです。
あとは、空き店舗活用。
すでに営業してない店舗をお借りして
料理を出す。
飲食店営業許可の問題がありますが、そこは
キッチハイク
https://kitchhike.com
でクリア!
直ぐにでも自分の料理を食べて貰いたい人は
トライしてみてもいいんじゃないかな?
以下ヘルプガイドより引用
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【よくある質問①】
COOKになるのに飲食店営業許可は必須ではないって、なぜ?
料理で対価をもらうには飲食店営業許可(*1)をとる必要がありますが、キッチハイクは料理そのものに値付けをしているのではなく、「出会い・おもてなし・交流・学び」の体験に値付けをしているという解釈で事業を進めていますので、飲食店営業許可は必要はありません。
例えば、ホームパーティやお花見、BBQなどのフードイベント、料理教室などで参加費を取ることと考えていただくとわかりやすいです。
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自分の料理を食べてもらいたい人と、
食べたい人と繋ぐ、
マッチングサービスです。
興味ある人はリンクから
のぞいてみてくださいね。
そもそも箱(店舗)を持ちたいという、考え方。
そこを無くすと何かが始まると思います。
まずは料理以外捨ててみる。
どういう売り方ができるか、真剣に考える。
店を作るのと同じくらいの深さで。
飲食業とノマドワーク
飲食ビジネスで働く事自体は、
ノマドワークとの相性は、
そんなに悪くないと思います。
私が目指すのは、
"料理人=狭くて同じ場所に閉じこもって、
肉体労働に従事していれば良い"
という古臭くてナンセンスな見方を
払拭したいのです。
シェフと言う人間は、
クリエイティブで、文化的で、
カリスマ性もあって、エネルギッシュ。
誰よりも働いて、
誰よりも遅くまで遊んでる。
トレンドにも敏感で、観察眼も鋭い。
まるで
臆病で、慎重でかつ大胆。
素早くて筋肉質で鋭い、"野性の山猫"
さあ、同業を褒めすぎたところで、
実際アナログに進めている作業を全て
テクノロジーに変えていきましょう。
飲食業とIT
料理人の働きどころ(コアタイム)は、
直接食材に触れるタイミング、
サービスマン、ソムリエは
お客様と触れ合うタイミング。
実際AIの進歩や、テクノロジーの進化で人間の仕事が奪われる的な話って
たくさん話されましたよね。
でもこれって、実際ロボットと、AIに料理人の仕事が奪われるって事ではなくて、
人が行うことで価値を生み出す仕事に、
人員を割く。
そして、
直接価値を生み出さない部分をIT化
していく事だと思います。
実際には
開閉店時の清掃→機械化
洗い物→機械化(骨董、和食器は残念ながら×)
管理、事務 →ソフト、アプリ
キャッシュレス→各種サービス
あたりは、すぐに始められるし、実装してるお店もちらほら。
生産性を上げるために無理に人員を減らすのではなく、
営業以外の時間の人員を減らす。
そもそも飲食は人材不足なので、作業や計算などをIT化して人員も時間も削減。
その分直接調理にあたる時間や、お客様と直接触れる時間に人員を当てる。
あとは
”旅する料理人” 料理人のノマドワーク
vol.2(全5回) ”仕事共有はアプリで”
で書いたように、リモートで出来ることはどんどんリモートワークにしてみる。
これが案外始めてみると、
そんなに無理な事ではないです。
いろんなことがチームで、マルチタスクで進んでいきます。
キッチンでなきゃ出来ない仕事以外はどんどんやってみましょう。
今はほぼみんな、1人1個スマホ持ってますから、報告、連絡、相談に加え、
タスクの共有も可能です。
言い切ってしまうと、
シェアオフィスで起きてることはweb場でできる。
もっと言うなら、
web上で、頭の中さえも一部共有出来きる。
そして、最も大切なのは、
"テクノロジーを駆使して
テクノロジーに出来ないことを
表現していく"
ことです。
興味ある方や、もう実践してらっしゃる方。
是非とも周りに示していきましょう。
僕らが憧れた料理人という生き方は、
”もっと自由で”
”もっとかっこよくて”
”もっとクリエイティブで”
”もっとタフで”
【食というコンテンツで、様々なコトにハックしていく】
生き方でしょう?
今、その第一歩を踏み出した方も、
すでに旅の途中の方も。
会える日を楽しみにしてます。
その時は乾杯しましょう。
この世界の
この星の、
どこか遠く離れた、
【wifiの下で】
2019/04/1 田嶋善文
有難うございます。 生き金を使わせていただきます。