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”勉強”ではなく,”勉強の仕方”を教えることの大切さ【小学生編】

こんにちは,umenoです.

勉強が全てではありませんが、勉強は非常に大切です.

そして,「勉強の仕方」が最も大切だと考えています.

時々,学校や周囲の大人に教えてもらったような記憶はありますが,詳細に言語化して丁寧に教えてくれることは非常に少ないように思います.

学習指導教室を開業するにあたり当事業の中でも大切にする,”勉強の仕方”についてお話したいと思います.

親御さん,教育や療育関係者の皆さまにとって少しでも参考になれば幸いです.


①なぜ勉強の仕方を教えるのか

老子の有名な言葉ですが,「魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」というものがあります.

いつの時代も,どのような場面でも本質はここかと考えております.

勉強においても,大人になれば誰も何も教えてくれません.

しかも非常に残念なことに,教えてくれるように騙す人さえもいます.

ではどのように立ち向かっていくべきなのか.

やはり,自分で勉強する方法を知っているということが何よりも生きていく武器になるのです.

情報の更新が早く,溢れる時代だからこそ,そういった武器は早めに身に着けておくべきです.

②記憶するための原則

勉強の特徴として,「記憶する」という作業が入るものが多いです.

そもそも記憶とはどういったものでしょうか.

色々な分け方ができますが,記憶の期間による分類(長期なのか短期なのか),種類による分類(事柄やエピソードなのか,手続き的なものなのか)などがあります.

漢字,国語の語彙,英単語,地理,歴史,数学の公式など覚えなければいけないことはたくさんありますね.それらは,なるべく長期的な記憶にもっていきたいところです.

ではどうやって長期的な記憶にもっていくことができるでしょうか.

【ポイントは以下の通りです】
・いろいろな感覚を使う(聞く,見る,言う,書く等々)
・少しずつインプットして,頻回に思い出す(表出する)
・複数人で覚える経験をする(エピソード記憶を使う)
・元々覚えていることと関連付ける

小学生の時から感覚的にこのことが出来ているお子さんもいますが,なかなかそこにたどり着かない子も多いです.

③”理解した”とは”言い換えて教えることが出来る”ということ

「本当に理解していること」は,「ことばを言い換えて教えることが出来ること」です.

お子さんが小学生で何か新しいことを習ってきたら,「それ教えてくれる?」と聞いてみましょう.きょうだいがいる場合は,「下の子に教えてあげて」ということもいいかもしれません.

教えて,相手が理解してくれると嬉しいものです.それがモチベーションになることも多々あります.

私は幼少期,祖母が「おばあちゃんはそれ習ってないんだ,教えてくれる?」と算数をしていた時に声を掛けてくれていた覚えがあります.今思えば,祖母は経理の仕事もしていたので,理解していないなんてことはまず無かったと思います。きっと私の勉強に対するモチベーションを上げるために上手に誘導してくれていたのだろうと思っています.

④目標は自分で作る

社会人になると目標は自分で決めることになります.誰もレールは敷いてくれませんので,それに戸惑う新社会人も散見されます.

小学生のうちから,誰かに決めてもらうのではなく,自分で目標を立てる習慣をつけることを強くおすすめします.

小さいことでもいいです.

今日はご飯をこぼさず食べる

そういった生活の目標でも良いと思います.

今は自分で能動的に生き方を選びながら進む時代になっています.

自分で選び決定し,それに対し責任を持つこと.

幼少期からそういった気持ちは育てていきたいですね.

⑤自分のレベルに合う参考書を選ぶ

少し具体的な話になりますが,自分のレベルに合う教材を選ぶということは,やる気を削がないという点で重要です.

単純に,自分にとって難しすぎる,まったく分からないというものはやる気が削がれます.もちろん簡単すぎるものも同様です.

はじめは大人が介入して,一緒に本屋さんで手にとってみて,わかりやすい,読みやすい,できそうといったものを選んであげてください.

それを繰り返すと,”参考書はこうやって選ぶのか”ということがわかってきます

⑥様々な情報媒体を使うこと

記憶や理解と関連することですが,今は動画,音声,テキスト,実際の講義と様々な学ぶ媒体があります.

私としては,ある事柄について,様々な情報媒体を使うことをおすすめします.

様々な感覚器官を使うので印象に残りやすいということはありますが,同じ事柄について色々な人の話を聴くことで,本質が見えやすくなるということがあります.

義務教育期間に習う内容に関しては,それほど大きい効果はないかも知れません.

ただ,これが高等教育,社会人になってからは大きな効果があります.

つまり,はっきりとわかっていないこと,今後結論が変わりそうなことについては,人によって意見が異なる可能性が高いからです.

色々な情報媒体で,様々な人の意見を聴くと,共通してくる事柄が見えてきます.それは,ここまでははっきり分かっていること,そして本質となっている可能性が高いのです.

こういった本質を見抜く力をつけるためにも,様々な情報媒体,様々な人から情報をインプットして,考える経験を早めに始めていくことをおすすめします.

まとめ

いかがでしたでしょうか.今では幼児期からひらがなや計算方法を覚えたりすることが多くなっています.

ただ,教えてもらうことを出来るようになるということだけでは,社会人になってから苦労することが多々あります.

そのため,どのように勉強して,スキルを身に着けて,そして能動的に人生を選択して生きていくか.ここを早めに考えて子育てをしていきたいですね.

本日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました.


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