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心理的安全性の確保と愛着理論【職場教育と子育ての共通点】
こんにちは,umenoです.
最近の職場教育では「心理的安全性」について話題になることが多いですね.
「心理的安全性(psychological safety)」とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。
組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ことが重要なポイントです。
リクルートマネジメントソリューションズ人材育成・組織開発サービスサイトより
これを読まれている方で,会社員の方はいかがでしょうか.
心理的安全性が確保されている印象はありますか?
この心理的安全性に似た考え方で,ボウルビィの「愛着理論」があります.
そして愛着形成によって得られる3つの基地というものがあります.
安全基地……不安や恐怖や悲しみなどの感情が湧いたとき、自分を守ってもらえる存在として頼る心の拠り所
安心基地……一緒にいるとほっとするような気持ちになれる拠り所
探索基地……特定の人から離れて遊んで、また特定の人のところへ戻れる拠り所
マイナビ保育士
両者を一緒にみてみると,”新しい環境で何かを学び身に着け,前に進んでいくために必要なことの本質”は一緒であると考えられます.
しかし,実際はどうでしょうか.
「心理的安全性の意味はわかるが,何をしたらいいかわからない」
「子どもにとって,自分は安心できる存在なのだろうか」
そういったことを考える方も多いのではないでしょうか.
そこで今回は普段職場教育と子育て相談を行っている者として,この件に関する知見を記事にまとめてみました.この記事が,職場教育で悩んでいる方や親御さんにとって少しでも参考になれば幸いです.
①職場教育では,自分がどんな感情を抱いているか考える
指導者も人間です.
様々な感情を教える相手に持つこともあります.
特に何かを教える行為をしている時は,「優越感,劣等感,嫉妬」この3点は個人的に注意が必要かと考えます.
教えるという行為は優越感を与えることがあります.
しかし,教える相手の能力が高いということがわかると,劣等感や嫉妬という感情を持ちやすくなる傾向があります.
もちろん個人差はあると思いますが,今まで現場で観察をしているとこのようなことがあると考えています.
優越感を持ち続けると,必要以上の情報を相手に与えようとする行為になります.
また劣等感や嫉妬は,コミュニケーションの妨げになります.
自然なコミュニケーションが相手と図れず,業務連絡ばかりになるという傾向もあります.
そのような感情を抱いたときは,頭の中で言語化すると良いです.
「今教えている相手に自分は劣等感を抱いているな」
一旦冷静になれます.
そうしてから,一般的に言われている心理的安全性を確保するための行動をしていくべきだと考えています.
②子育てでは一旦how toを忘れ,子どもと一緒に過ごして情感を共有する
個人的には難しいことを考えず,一緒に遊んだり,手をつないで散歩してみることをおすすめします.
一緒に過ごして「楽しい,うれしい,愛おしい」そういった感情を共有してください.
そうすることで子どもは「この人と一緒なら良い感情を抱ける」といったことを自然と認識するようになります.
それが”安心安全な基地”としての認識となり,新しいことを身に着けるための”探索”が出来るようになっていきます.
③職場教育と子育ての共通点とまとめ
人間には感情があります.
感情は人間らしさの根源であり,それとの付き合い方は重要です.
両方とも,まずは自分の感情と向き合ってみてください.
そこを素直に理解し,受け入れ,その後how toに取り掛かることをおすすめします.
本日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました.
そして今年も1年ありがとうございました。何とか事業の準備も進んでいます。noteもある程度定期的に投稿できたのかな?と思います。
もしよろしければ、来年も読んで頂けると大変嬉しいです!