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【創作】詩

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詩が書けたら、こちらにまとめていきます。
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2024年1月の記事一覧

【詩】或る医ケア児の詩

光を映さないきみの目は きっと誰よりも お顔をかわいく見せている 音を知らないきみの耳は …

桐沢もい
10か月前
4

【詩】悲劇の原理というか僕の個人的な願望

この世界にはきっと錯覚しかなくて、素敵な錯覚、酷い錯覚、ウキウキする錯覚にゲンナリする錯…

桐沢もい
10か月前
5

【詩】いとしさとせつなさと、鼻汁

鼻をかめばべとべと汚い鼻汁がティッシュを汚すのが人間だ。わたしは鼻をかむたびにその汚さに…

桐沢もい
10か月前
5

【詩】死

目の前に死体がある。自分の家族かもしれないが、家族のように慕っていた友人かもしれない。或…

桐沢もい
10か月前
7

【詩】令和6年の人間

それ、わたしには関係ありません。わたしはそうなるなんて思ってなくて、ただなんとなくそうし…

桐沢もい
10か月前
7

【詩】ココロトハナンダロウカ

かつて実家の机の上に転がっていた鉛筆には、僕の乳歯の噛み跡がいっぱい付いていた。いつの日…

桐沢もい
10か月前
3

【詩】コロナ禍前・中・後の人間模様

コロナ禍前 マスクは、風邪をひいたときか、他者からの精神的距離を確保したいときにつけるものだった。人々は多様性を叫ぶ一方で、飲み会を強制した。個人的正義を措定し、不倫した。 コロナ禍中 マスクをつけないと異端扱いされた。偽の団結、隠れる本音。同じ危機に直面しているはずなのに、気持ちを共有している気がしなかった。X(Twitter)という何でも容易に発信できる場が、自分の本当の意見を言いづらくさせる逆説。個々だと思っていた僕たちは、急に立ち現れた全体にとまどった。それは、