【詩】コロナ禍前・中・後の人間模様
コロナ禍前
マスクは、風邪をひいたときか、他者からの精神的距離を確保したいときにつけるものだった。人々は多様性を叫ぶ一方で、飲み会を強制した。個人的正義を措定し、不倫した。
コロナ禍中
マスクをつけないと異端扱いされた。偽の団結、隠れる本音。同じ危機に直面しているはずなのに、気持ちを共有している気がしなかった。X(Twitter)という何でも容易に発信できる場が、自分の本当の意見を言いづらくさせる逆説。個々だと思っていた僕たちは、急に立ち現れた全体にとまどった。それは、