お笑いの話。22話。
カルビ定食が到着した。
いただきます。
卵スープとご飯とサラダがついていた。
メニュー表より美味しそうだ。
ちなみにステーキとネギトロ丼も好物である。
落語家の師匠の抹茶のかき氷も到着した。
やはりフルーツとあずきがついていた。
「そういえばご飯は結構食べれるの」
そうですね。結構食べますよ。
「どのくらい?」
ポテトのLサイズ食べれますよ。
それでお腹いっぱいです。
「それって量多いの?」
冗談です。普通ぐらいです。
普通の人とあまり変わりませんよ。
可もなく不可もなくですよ。
「そういえば元相方さんは元気にしてるかい?」
わからないですね。解散したきり連絡してないので。
「たまには電話してみてもいいのでは?」
電話かー。
あっけなく解散したからなー。
「解散理由ってなにかあったの?」
前に話した通りに芸人は安定しないからって。
それだけです。
「深くは聞かなかったの?」
聞かなかったっていうか。
聞けなかったというか。
あいつ。学生の頃からバイト結構してまして。
わずかな時間の間にネタ合わせしてまして。
最初は進学費用貯金してるのかな?
って思ったけど。どうやら違うようで。
生活費の足しにしてたようで。
って本人から直接聞いた訳じゃないからわからないですけど。
「てことは本当の解散理由はわからないって事?」
そういうことになりますね。
無理に止めてもあいつの人生どうこうできる訳じゃないし。
もし芸人続けても売れなかったらって思うと聞けなくて。
安定しないからって言われたときは納得してしまって。
「それはあかんて。きちんとお互いの気持ちを話し合ってきちんと解決策を考えるのがベストちゃうの?」
「それで後悔するかしないかは自分次第やで」
「わしもライバルが落語家やめる言うたときは話し合った」
「けどあいつは今楽しく落語が出来ないって言ってな」
「お笑い続けてるのに笑うのに楽しくないって相当な覚悟があってやめるって決めたと思ったから納得した」
「そういうことや」
「明日にでも相方さんに電話してもう一度聞いてみなよ」
そうですか。
電話かー。電話ねー。悩むなー。
これだから若いもんは。
これだから年上世代は。
とよく議論になる。
けど、たまに年上世代のよくわからないどこからそんな自信があるのかわからないバイタリティがあればと思うときがある。
逆に年上世代は若いもんは冷静な考えを持っている。
それがあればな。
と考えているかもしれない。
考えてもよくわからないから帰ろう。