映画「来る」は、とにかくキャスティングが素晴らしかったし、ラーメンが食べたくなった
※ネタバレ少し
アマプラのウォッチリストの整理してたら「来る」が無料公開になってることに気付いて、なんか流れでそのまま観てしまったんだけど、なるほどめっちゃ面白かったわ。
散々評判は聞いていて、そのほとんどが柴田理恵さんについてだったけど、噂に違わぬカッコ良さだった。
お松(松たか子)も良かったし、黒木華ちゃんもよかった。
レビューを書くときは、いつも軽くあらすじを書くんだけど、この作品に関しては「あらすじもなにも、どこ拾ったらえんや」となるよね。
頑張って書いてみると、
── 妻夫木聡が子供のころに仲良しの女の子から「山から呼ばれる。連れていかれる。きっとお前も連れてかれる。だって嘘つきやから」と言われてて、その妻夫木が大人になって黒木華ちゃんと結婚するんだけど、そこに何かがめっちゃ来る。来るヤツがめっちゃ強くて大変。血塗れ。
みたいな感じかな。
観ながら思ったのが「主役がどんどん変わるけど、オムニバスと言うわけでもないの面白いな」てこと。
ぬるっと時間が進んで目線が変わると別のものが見えてて、全部が繋がってるのに全部が違ってたことがだんだん分かってくる感じ。
小分けにしたらホラー映画5本くらい作れそうな、めちゃくちゃ要素が多い"特盛セット"みたいな映画だった。
あと、今まで一度も嫌だと思ったことのない妻夫木聡のことが本気で嫌いになりそうになった。
完全にいつも見てる「笑顔の妻夫木くん」なのに「おまえは…おまえはそういうやつなんや…おまえめ…」みたいな憎しみが湧いた。
それはそれとして黒木華ちゃんは恐い。
伊集院さんのキャスティングも凄いね。優しそう過ぎず、すごく嫌な人そうにも見えない絶妙なとこ。よくあそこに伊集院さん当てたよね。適役すぎる。
とにかく何から何までキャスティングが凄かった。
なんか、「ほんとにこの人ってそんな人なんちゃうんか」と思えてくるような配役。
モブまで全部よかった。
ホラー映画って、取って付けたような感動エピソードに持って行って「良い話だったような」と思わせるヤツよくあるけど、そういうのよりも「来る」くらき”やりたい展開と面白い映像詰め込んで、バーッと風呂敷広げて「どうやって纏めんのこれ」と思ってたら急にキュッと閉めて、終わり!”てパターンの方が、いっそ気持ちが良いよね。
「おおー!」と思うシーンが沢山あった。
面白かった。