未就学児の発達を可視化したい?
週に半日、未就学児を対象にした放課後デイサービスに行っている。
個人的に発達障害は現代ならではの作られた障害じゃないかと感じるのだけど、それはさておき子育て世代、親御さんにとって我が子の発達って気になるもの。
だから、件の放課後デイサービスの未就学コースの利用児は年々若年化している。
この2年での利用児童層の変化
具体的に言ってしまえば、私が関わり始めた2年前は、
●4~5歳がボリュームゾーン
●基本的なマンツーマンコミュニケーションは可能
●多動傾向
●集団内コミュニケーションや小学校入学を見据えた修学状況が不安
という子どもたちが主だった。
でも最近は、
●2~3歳児がボリュームゾーン(急増)
●基本的なマンツーマンコミュニケーションがそもそも難しい
●自閉傾向
に変化してきている。
これって、利用児童の年齢がわずかに下がったことでそういう傾向の子が増える、という側面はもちろんあると思う。
でも、それを抜きにしても、というレベルで自治体の検査に引っかかって悩みを抱えている親御さんが幼い子供を連れてやってくる、という図式が増えつつある。
放課後デイサービスとしては、利用児童層が変わったことで、療育の方針を変えなくてはならない。
つまり、評価様式を見直さなくてはならない。
でも、どうやって?何を基準に??
民間の発達療育に関わるスタッフの背景
関わり始めて結構衝撃的だったのが、本当に多種多様な背景のスタッフが多い、ということ。
現状の制度で加算が取れる資格は、
●保育士
●臨床心理士
●療法士(PT/OT/ST)
もうこの時点で共通言語をいかにして作るのか?という課題が立ちふさがる。
加えてスタッフとなる児童指導員に関しては、
>>そもそも「児童指導員」という名の資格は存在しない。その代わりに児童指導員として働くための任用資格がある
という制度運用になっている。
だから、教員免許を大学在学中に取得し、もともとは異業種で社会人経験を積んだ人員の転職、ということがとても多かったりする。
そういうある意味サラダボウルの中で、発達に悩む児童と親御さんそれぞれのフォローをしていく、となると…
評価を見直す、とひとことで言ったところで「何を共通言語にするか?」から始めなくてはいけない。
未就学の発達療育現場でのスケジュール評価運用
午前中は1時間と少しの時間を未就学児の療育にあてている。
スケジュールとしては、
●入室(荷物をカラーボックスに片づけて、手を洗って椅子に座る)
●運動(集団で運動)
●座学学習(個別)
●お弁当を食べる
●退室
今まではある程度コミュニケーションを取れる児童が多かったので、
●運動は、複数の項目(マットやトランポリン、ハードルなど)を組み合わせたサーキット
●座学は、文字や数字の習熟段階に合わせた知育学習
で成立していた。
要は、ある程度の運動や知育学習もしつつ、集団での協調性を高めていこうね、という内容。
この運用は、前任の管理者と理学療法士らが考案したものだったので、当時の「なぜこの評価様式にしたのか?何を診ようとしてこの運動プログラムにしたか?」は今のスタッフにはほとんど引き継がれないまま。
理学療法士が考案しているから、同じ療法士繋がりで私は基礎知識として理解できる部分が、他のスタッフにはわからなかったりもする。
というわけで、とりあえず、
●マンツーマンコミュニケーションも未熟な児童たちが、
●集団運動プログラムに参加できるような段階づけを盛り込んで
●専門用語を極力使わないで発達段階を可視化
するところからだよね、ということで、管理者にとりあえずの評価シート考案を依頼された。
何をみたい?どう運用する?
ものすごく前振りが長くなったけど、上記をもとに考案したもの。
ざっくりざっくりなので粗はたくさんあるけれど、児童発達領域で、「誰でも」運用できるような評価シートについて意見交換する機会ってほとんどない気がしている。
ので、備忘録兼ねて共有。
なお、お子様の発達相談はこちらで受付中。
https://machico.base.ec/